1dayインターンとは?メリットと注意点、実施方法を解説

1dayインターンとは、会社説明や仕事体験ワークなどを1日で完結させる、学生向けの短期プログラムの通称です。学生と企業の双方に広く浸透した呼び方ですが、現在の制度上は「オープン・カンパニー」という区分に整理されています。
呼称が変わった経緯や、取得した学生情報の取り扱いを把握しないまま募集ページの文言や社内資料を作成してしまうと、学生への説明や社内の合意形成の場で混乱が生じやすくなるでしょう。
本記事では、1dayインターンとオープン・カンパニーとの関係を整理した上で、実施するメリットと注意点、実施方法や成功させるためのポイントを解説します。
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1dayインターンとは?

1dayインターンとは、会社説明や仕事体験のワークなどを1日で完結させる、学生向けの短期プログラムを指して使われてきた通称です。就業体験を伴わない内容が多く、学生の間で定着した呼び方として現在も広く使われていますが、制度上は「オープン・カンパニー」という名称に整理されています。

採用担当者としては、学生が使う「1dayインターン」という言葉と、制度上の正式な呼称である「オープン・カンパニー」の両方を理解しておくことが欠かせません。

1dayインターンが「オープン・カンパニー」に変わった経緯

1dayインターンという呼び方が指してきたプログラムは、2022年6月の三省合意(文部科学省・厚生労働省・経済産業省による申し合わせ)の改正により、制度上「インターンシップ」ではなく「オープン・カンパニー」という区分に位置づけられることになりました。この改正は、2025年3月に卒業・修了する学生が参加するプログラムから適用されています。

三省合意の改正では、学生のキャリア形成支援にかかわる取り組みが「オープン・カンパニー(タイプ1)」「キャリア教育(タイプ2)」「汎用的能力・専門活用型インターンシップ(タイプ3)」「高度専門型インターンシップ(タイプ4)」の4つに整理されました。そのうえで、「インターンシップ」という呼称は、就業体験を伴うタイプ3・タイプ4に限って用いることとされています。

会社説明や座談会など、就業体験を伴わない1日型のプログラムは、この改正以降「インターンシップ」とは称さず、「オープン・カンパニー」という区分で扱うこととされました。

ここで押さえておきたいのが、名称の整理にとどまらない運用上の違いです。三省合意では、オープン・カンパニー(タイプ1)およびキャリア教育(タイプ2)で取得した学生情報は、採用活動に活用できないとされています。一方、一定の要件を満たしたタイプ3・タイプ4のインターンシップでは、採用活動開始以降に限り学生情報の活用が認められています。

項目1dayインターン
(タイプ1:オープン・カンパニー)
インターンシップ
(タイプ3・タイプ4)
就業体験なし必須
「インターンシップ」の呼称用いない用いる
取得した学生情報の採用活動への活用不可要件を満たす場合に限り可

つまり、プログラムの内容そのものを一から作り直す必要はありませんが、「参加者情報をどこまで採用活動に使えるか」という前提は変わっています。募集ページや社内資料の表記を更新する際は、この点を社内で共有しておくと、後の運用でのすれ違いを防げるでしょう。

実務上は、募集要項や説明会資料といった公式な文書では「オープン・カンパニー」を用い、学生が検索や会話で使う「1dayインターン」は補足的な説明にとどめる、という使い分けが現実的です。

NG例:「【1dayインターンシップ】業界研究セミナー」
OK例:「【オープン・カンパニー/1日開催】業界研究セミナー」

特に、募集要項や説明会資料に旧呼称を使い続けている企業も少なくないため、早めの見直しをおすすめします。
【関連記事】オープン・カンパニーの実施要件と4類型の詳細

出典:文部科学省/厚生労働省/経済産業省「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方

インターンシップ制度と1dayインターンの位置づけ

就職活動の早期化とオンライン化が進む中、1dayインターンは母集団形成の「入口」としての重要度を増しています。大学1・2年生を含む幅広い学年と接点を持てるため、就職活動が本格化する前から自社への関心を育てられる点が評価されているためです。

実際の設計としては、1dayインターンで幅広い学年と接点を作り、その後に就業体験を伴うインターンシップへ案内する段階的な流れも考えられます。例えば、低学年のうちは業界理解を目的にした1dayインターンで接点を持ち、就職活動が近づく学年になったら数日間の就業体験型インターンシップへ案内するといった形です。

学年ごとに異なるタイプの施策を用意することで、早期から継続的な関係構築が可能になるでしょう。
【関連記事】インターンシップの目的と実施の流れ

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1dayインターンの主な実施内容

1dayインターンと一口にいっても、実施される内容はさまざまです。ここでは代表的な実施形式を大きく3つのパターンに分けて整理します。自社の採用目的や学生に伝えたい内容に応じて、どの形式が適しているかを考える参考にしてください。

■1dayインターンの代表的な形式

形式内容向いている目的
企業説明会・セミナー型業界構造や自社の立ち位置を説明する業界研究段階の学生への訴求
ワークショップ型簡易な課題解決ワークやグループワークを行う仕事の進め方・考え方の体験
職場見学・座談会型オフィス見学や若手社員との座談会を行う働くイメージの具体化

企業説明会・セミナー型

企業説明会・セミナー型は、業界構造や自社の立ち位置、事業内容をセミナー形式で説明する実施方法です。業界研究の段階にある学生に対して、業界全体への理解と自社の立ち位置を併せて伝えやすいことが特徴です。

まだ志望業界を絞りきれていない学生にも間口を広げやすく、幅広い層へのアプローチに向いています。特に、業界特有の商習慣や職種構成など、学生だけでは調べにくい情報を提供できると、参加後の理解度が高まりやすくなります。

複数回にわたって開催したい場合は、資料や動画を活用すれば1回あたりの準備負担を抑えられます。

ワークショップ型

ワークショップ型は、簡易な課題解決ワークやグループワークを通じて、仕事の進め方や考え方を実際に体験してもらう実施方法です。説明を聞くだけの形式に比べて、学生自身が手を動かして考える工程が含まれるため、印象に残りやすいという特徴があります。

例えば、実際の業務を簡略化した課題に取り組んでもらったり、グループでディスカッションをしてもらったりする形式が代表的です。参加学生同士の交流も生まれやすく、自社に対する印象形成にもつながりやすいでしょう。

ワークの後に社員がフィードバックを返す時間を設けると、学生の納得感が高まり、自社への印象にも残りやすくなります。

職場見学・座談会型

職場見学・座談会型は、オフィス見学や若手社員との座談会を通じて、働くイメージを具体化してもらう実施方法です。募集要項の文章だけでは伝わりにくい社風や雰囲気を、社員との直接的なコミュニケーションを通じて伝えられる点が強みといえます。

実際にオフィスを案内したり、年次の近い社員に日々の仕事内容や入社の決め手を話してもらったりすることで、学生は入社後の姿を具体的にイメージしやすくなります。

座談会では、あらかじめ質問を募集しておくと当日の対話が深まりやすく、学生の疑問や不安を解消する機会としても活用できるでしょう。
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脱・就活ナビ。新卒採用を成功させる新常識を解説

これからの新卒採用を成功させるためには
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1dayインターンの最新動向

三省合意では、学生のキャリア形成支援にかかわる取り組みが4つのタイプに整理されており、就業体験を伴わない1dayインターンは、このうちタイプ1のオープン・カンパニーにあたります。

株式会社キャリタスの調査によると、2025年度にインターンシップ等のプログラムを実施した企業のうち、タイプ1のオープン・カンパニーを実施した企業は90.0%にのぼり、4類型の中でもっとも高い比率でした。2026年度の実施予定でも91.9%と、引き続き最多の見込みです。なお、何らかのプログラムを実施した企業は全体の79.3%、従業員1,000人以上の企業では93.0%となっています。

また、学生側の動きも早期化しています。パーソルキャリア株式会社が発表した「dodaキャンパス」の28卒学生調査(2026年6月実施、有効回答326人)では、6月時点でインターンシップ・オープンカンパニーに1社以上エントリーした学生が81.5%となり、27卒に続いて8割を超えました。

これらの結果を踏まえると、1dayインターンはもはや一部の企業だけが取り組む施策ではなく、新卒採用のスタンダードな入口になりつつあるといえるでしょう。実施率・参加率がともに高い水準にある今こそ、自社の実施形式や運用体制を見直す好機です。

出典:株式会社キャリタス「2027年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査(2026年2月調査)」
出典:パーソルキャリア株式会社「28卒学生のインターンシップ・就活に関する実態調査」

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インターンシップ企画の立て方と目的別の企画案15選 | 失敗しないためのポイント
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1dayインターンを実施するメリット

1dayインターンには、企業側にとってさまざまなメリットがあります。ここでは、特に採用活動において効果の大きい3つのメリットを紹介します。

▍1dayインターンのメリット
・自社を深く理解してもらえる
・少ない工数で母集団の裾野を広げられる
・学年を問わず早い段階で優秀な人材と出会える

自社を深く理解してもらえる

1dayインターンを実施するメリットのひとつが、自社への理解度を高められる点です。1日という短時間で完結するため企画のハードルが低く、自社の魅力や仕事内容を発信する機会を継続的に作れます。

特に、知名度の低い企業やBtoB企業では、就職情報サイトへの掲載だけでは学生の目にとまりにくいという課題を抱えがちです。1dayインターンであれば、業界研究段階の学生にも接点を持ってもらいやすく、社名を知らなかった学生に自社の存在を知ってもらう入口として機能します。

業界説明と併せて自社の強みを紹介する構成にすることで、知名度に左右されない採用の実現も可能になるでしょう。

少ない工数で母集団の裾野を広げられる

少ない工数で母集団の裾野を広げられることも、1dayインターンを実施するメリットです。半日から1日で完結するプログラムのため、1回あたりの参加者数を増やしやすく、効率的に母集団を形成できます。

就業体験を伴う長期プログラムと比較すると、企画・運営にかかる負担が小さく、同じ担当者数でも複数回の開催がしやすいという特徴があります。1回あたりの規模も柔軟に設計できるため、対象学年や時期に応じて開催回数を調整しやすい点も利点です。

母集団の裾野を広げておくことは、その後の本選考における母数確保にもつながります。

学年を問わず早い段階で優秀な人材と出会える

学年や実施時期を問わず開催できる1dayインターンは、早い段階で優秀な人材と出会えることもメリットのひとつです。

特に就活解禁前から接点を持っておくことで、競合他社が一斉に動き出す時期より先に自社への関心を醸成できる点は、大きな強みといえるでしょう。早期に接点を持った学生に対して継続的に情報発信を行っておけば、就活解禁後に自社を想起してもらいやすくなります。

ただし、オープン・カンパニーで取得した学生情報は採用活動に活用できないため、あくまで認知形成と関係構築の場として位置づけることが前提です。
【関連記事】就活解禁日と新卒採用スケジュール

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インターンシップで企業側が得られる5つのメリット|注意点も解説
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1dayインターンを実施する際の注意点

1dayインターンには多くのメリットがある一方、実施する際に気をつけておきたい点も存在します。以下の3つを踏まえて、無理のない運用体制を整えましょう。

▍1dayインターンの注意点
・継続するほど運営の手間が積み重なる
・参加者の熱量にはばらつきが出やすい
・短時間ゆえに業務を理解してもらうのが難しい

継続するほど運営の手間が積み重なる

1回あたりの負荷が軽いことは1dayインターンの利点ですが、その手軽さゆえに開催回数が増え、結果として年間の総工数が想定以上に膨らむことがあります。担当者の工数やコンテンツ準備の負担は、継続するほど徐々に積み重なっていきます。

説明資料の更新、当日の進行、参加後のフォローなど、開催のたびに発生する作業は決して少なくありません。特に、複数の実施形式を並行して運営する場合は、担当者一人あたりの負荷が想定以上に大きくなることもあります。

説明資料や進行台本などテンプレート化できる部分をあらかじめ用意しておくと、運営負荷を抑えながら継続的な開催がしやすくなるでしょう。

参加者の熱量にはばらつきが出やすい

参加者の熱量にばらつきが出やすいことも、1dayインターンならではの注意点です。業界研究段階で気軽に参加する学生も多いため、参加者数のわりに、自社への関心が強い学生を把握しにくい傾向があります。

「なんとなく興味があったから」という動機で参加する学生と、明確に志望している学生が同じ場に混在するケースは珍しくありません。参加人数だけを追い求めると、本選考につながらない接点ばかりが積み上がってしまうおそれもあります。

参加後のアンケートで関心のあるテーマや今後受け取りたい情報を確認しておくと、後続プログラムへの案内先を絞り込みやすくなります。

短時間ゆえに業務を理解してもらうのが難しい

短時間のプログラムであるがゆえに、業務の実態を深く理解してもらいにくい点にも注意が必要です。1日という限られた時間の中では、実際の仕事の難しさや面白さまで深く伝えきることは容易ではありません。

仕事内容の説明が表面的にとどまると、入社後に「思っていた仕事と違った」というギャップにつながることがあります。本選考への動機付けをさらに高めたい場合は、後続のインターンシップや職場見学、座談会への案内を組み合わせることで理解を深めてもらう工夫が有効です。

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1dayインターンを成功させるためのポイント

1dayインターンの効果を最大限に引き出すためには、いくつか押さえておきたい工夫があります。ここでは3つの視点から成功のポイントを紹介しましょう。

▍1dayインターンを成功させるためのポイント
・遠方の学生も巻き込めるオンライン開催
・参加目的を踏まえたプログラム設計
・参加後の接点を切らさないフォロー設計

遠方の学生も巻き込めるオンライン開催

オンライン開催を取り入れることは、1dayインターンを成功させるための有効なポイントのひとつです。オンラインであれば、遠方に住む学生や部活動・研究で忙しい学生も参加しやすくなり、参加のハードルを下げられます。

オンラインの場合、移動時間や交通費がかからないため、地方在住の学生や海外留学中の学生にもアプローチしやすくなる点は、対面形式にはない強みです。一方で、通信環境の確認やグループワークの進行方法など、対面とは異なる運営上の準備が必要になる点には注意しましょう。事前にリハーサルを行い、通信トラブル時の対応フローを決めておくと安心です。
【関連記事】オンラインインターンシップの内容例

参加目的を踏まえたプログラム設計

参加目的を踏まえたプログラム設計も、成功のポイントとして欠かせません。1dayインターンは短時間で気軽に参加できるため、志望業界を絞り込む前の業界研究や、複数企業の比較検討を目的に参加する学生が多くなります。

「情報収集をしたい学生」を前提に、業界の構造や仕事の全体像が伝わる内容を意識すると、参加後のミスマッチを減らせます。選考直結を前面に押し出しすぎず、まずは業界・企業理解を深めてもらう内容を軸に据えることで、幅広い層の学生に受け入れられやすいプログラムになるでしょう。

参加後の接点を切らさないフォロー設計

参加後の接点を切らさないフォロー設計を用意しておくことも大切です。株式会社キャリタスの調査では、従業員1,000人以上の企業がインターンシップ等の課題として最も多く挙げたのは「プログラム参加学生の本選考までのつなぎとめ」で、61.1%にのぼりました。接点をつくること以上に、その後の関係をどう維持するかが課題になっています。

1dayインターンで作った接点は、その後継続的にアプローチを続けなければ、時間の経過とともに薄れてしまいます。参加者向けの情報発信を継続し、後続のインターンシップや説明会への案内につなげることで、関係を維持しやすくなります。

なお、オープン・カンパニーで取得した学生情報は採用活動に活用できないため、参加後の関係維持は「選考のための情報管理」ではなく「継続的な情報発信による関心の醸成」が軸になります。自社のカルチャーや働き方を日常的に発信できる場を持っておくと、参加後の接点を自然な形で維持しやすくなるでしょう。

フォロー体制の有無が、1dayインターンをその場限りの接点で終わらせるか、本選考につながる関係に育てられるかの分岐点になります。
【関連記事】インターンシップの集客方法

出典:株式会社キャリタス「2027年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査(2026年2月調査)」

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採用がうまくいかない原因とこれから必要な考え方【採用の新常識】
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1dayインターンは早期接点の入口として活用しよう

1dayインターンは、現在の制度上「オープン・カンパニー」に整理されていますが、プログラムの内容自体が大きく変わったわけではありません。ただし、取得した学生情報を採用活動に活用できないという運用上の違いはあるため、その前提を踏まえた設計が必要です。

効率的な母集団形成や早期接点の形成といったメリットがある一方、運営コストや参加者の関心度合いを把握しにくいといった注意点も踏まえて設計することが重要です。まずは自社の採用目的に合わせて実施形式を選び、無理のない運営体制を整えた上で、企画を進めていきましょう。

1day型プログラムで接点を持った学生への継続的なアプローチには、採用広報とスカウト機能を一体で運用できるWantedlyの活用も有効です。450万人以上が登録するビジネスSNS上でカルチャーを発信し続けることで、1dayインターンで生まれた関心を、本選考につながる関係構築へと育てていけるでしょう。

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