フロントエンドエンジニアの採用が難しい背景にあるのは、採用市場における需給ギャップや、企業間での競争激化、候補者の多くが転職潜在層にいるといった構造的な問題です。
本記事では、フロントエンドエンジニアの定義や役割をはじめ、採用が難しい理由と、採用を成功させるための具体的な対策について解説します。
【関連記事】エンジニア採用が難しい理由
▶︎ 採用プラットフォームWantedlyの無料トライアルを始める
優秀なエンジニアを採用するコツを公開 開発に馴染みのない採用担当者や経営者にとって、エンジニア採用の要件を正しく設定することは容易ではありません。 そこで、優秀なエンジニアを採用するために押さえておきたいポイントを1つの資料にまとめました。専門知識がなくても簡単に理解できる内容ですので、ぜひご覧ください。
フロントエンドエンジニアとは?
フロントエンドエンジニアとは、Webサービスやアプリにおいて、ユーザーが直接見たり操作したりする画面(UI)の実装を担うエンジニアを指します。デザイン性だけでなく操作性にも関わるため、ユーザー体験の品質を左右する、プロダクトの顔を作る役割といえるでしょう。対して、ユーザーからは見えない、サーバーやデータベースなど開発の裏側の処理を担うのは、バックエンドエンジニアと呼ばれる職種です。
近年、フロントエンドエンジニアの領域は単なるUI実装に留まりません。TypeScriptを用いた保守性の高い開発や、Next.jsなどのメタフレームワークを活用した配信設計、さらにはGoogleが提唱するCore Web Vitalsに基づくパフォーマンス最適化まで、プロダクト全体の品質責任を負うエンジニアとしての側面が強まっています。
バックエンドエンジニアやデザイナーとの橋渡し役としても重要度が増しており、確かな技術力とあわせて、プロダクトの意図を汲み取るコミュニケーション能力も求められるポジションです。
フロントエンドエンジニアの採用市場
フロントエンドエンジニア採用が難しいのは、市場の構造的な要因が関わっています。戦略的に採用を進めるために、採用市場の現状を把握しましょう。
【関連記事】エンジニアの採用市場
需要増加と深刻な人材不足
企業のDX推進やWebサービスの高度化により、フロントエンドエンジニアの需要は爆発的に高まっています。以前のような単なる情報の表示から、複雑な操作を伴うWebアプリケーションへの移行が進んだことで、一人のエンジニアに求められるスキルセットが大幅に増大したためです。
特に、GitHub上で最も利用される言語となったTypeScriptの習得や、React・Next.jsを用いた実務経験を持つエンジニアは市場価値が非常に高く、複数の企業が一人の候補者を奪い合う「超・売り手市場」が続いています。
経済産業省の試算では、2030年のIT人材不足は最大約79万人に達すると予測されており、フロントエンドエンジニアを含むIT人材の不足は今後も課題となるでしょう。
出典:経済産業省「- IT 人材需給に関する調査 - 調査報告書」
技術変化の速さによる難しさ
採用難を加速させているのは、単に「技術変化が速い」ことだけではありません。企業側が求めるフロントエンド像が、従来のUI実装者から、表示速度・アクセシビリティ・テスト自動化まで含めて設計できる「品質の責任者」へと高度化している点にあります。
多くの現場でReactやVue.jsの利用は前提条件となり、それだけでは競合他社との差別化が難しくなっています。企業が求める要件と、市場にいるエンジニアの専門性が細分化していることで、マッチングの難易度が極めて高まっているのが現状です。
優秀なエンジニアを採用するコツを公開 開発に馴染みのない採用担当者や経営者にとって、エンジニア採用の要件を正しく設定することは容易ではありません。 そこで、優秀なエンジニアを採用するために押さえておきたいポイントを1つの資料にまとめました。専門知識がなくても簡単に理解できる内容ですので、ぜひご覧ください。
フロントエンドエンジニアの採用が難しい3つの理由

市場要因以外にも、企業側の発信の仕方に起因する理由があります。主な3つの理由を解説します。
1. 待遇と開発環境での競争が激化している
フロントエンジニアの採用難には、企業間で待遇面での競争が激化していることも関わっています。現在はミドルクラス以上であれば年収700万〜1,000万円を超える提示も珍しくありません。自社の給与テーブルが市場相場と乖離していないか、定期的な調査が必要です。
大手テック企業などは市場相場より高い年収で人材を確保するケースも珍しくないため、条件面だけで採用競争を勝ち抜くのは難しい場合もあるでしょう。
しかし、フロントエンドエンジニアが転職先を選ぶ際に重視するのは年収だけではありません。「使っている技術スタックが最新か」「自分のスキルが伸ばせる環境か」など、成長機会を求める傾向があります。そのため、自社の開発環境や解決しようとしている課題のおもしろさを言語化し、いかに魅力的に届けるかが採用成功のカギとなります。
2. 求人要件の抽象度が高く、候補者に響いていない
フロントエンドエンジニアの候補者に対し、企業の求人要件が適切に届いていないケースも少なくありません。求める人材の明確化が十分にできていないまま採用を進めると、「◯◯年以上の経験必須」といった抽象的な要件となり、候補者が応募をためらいやすくなります。
また、企業によっては、候補者への要件が過剰になっている場合もあるでしょう。フロントエンドエンジニアの領域は技術変化のスピードが速いからこそ、要件の書き方が応募数に影響します。活躍が見込めるポテンシャル層にもリーチできるよう、求人要件を見直すことが大切です。
3. 転職潜在層へアプローチできていない
フロントエンドエンジニアの採用において、転職潜在層への対応ができなければ、求める人材の獲得は難しくなります。求人広告や求人サイト、人材紹介といった手法は、積極的な転職活動をしている層へのアプローチには有効です。しかし、求める人材が、転職市場にいるとは限りません。
フロントエンドエンジニアは、「良い会社があれば転職を検討する」という転職潜在層も多いため、幅広い層にアプローチできるような採用活動が求められます。
▶︎ 採用プラットフォームWantedlyの無料トライアルを始める
優秀なエンジニアを採用するコツを公開 開発に馴染みのない採用担当者や経営者にとって、エンジニア採用の要件を正しく設定することは容易ではありません。 そこで、優秀なエンジニアを採用するために押さえておきたいポイントを1つの資料にまとめました。専門知識がなくても簡単に理解できる内容ですので、ぜひご覧ください。
フロントエンドエンジニアの採用を成功させるための対策

フロントエンドエンジニアの採用を成功させるには、どのように対策をするとよいのでしょうか。ここでは、具体的な3つの方法を紹介します。
1. 要件と訴求を見直す
フロントエンドエンジニア採用を成功させるためには、求人要求と企業の訴求ポイントの見直しから始めましょう。
要件を見直す際には、経験年数にこだわらず、何ができるかという能力ベースで定義し直すのがおすすめです。経験年数のフィルターを外すと、優秀な若手の人材や異なるエンジニア職から転向したい層など、候補者の母数を広げられます。加えて、自社が求める技術スタックや業務範囲、スキルレベルを具体的に言語化することも大切です。候補者が、自身のスキルや関心とマッチしているかを判断しやすくなります。
また、「なぜ今フロントエンドエンジニアを求めているのか」という採用の背景を伝えたり、「どんな技術で何を作るのか」「チームの技術的な課題は何か」などを具体的に明示したりするのも効果的です。
2. 採用チャネルを多様化させる
複数の採用手法を組み合わせ、チャネルを多様化させることも、フロントエンドエンジニア採用では大切です。特定の手法への依存を避け、転職潜在層にもリーチできる戦略を立てましょう。
具体的には、企業から候補者へ直接スカウトを送るダイレクトリクルーティングや、既存社員を巻き込んだリファラル採用などの方法が挙げられます。フロントエンドエンジニアは、X(旧Twitter)や技術系プラットフォームで情報発信、収集を行っている場合も多いため、こうした場で存在感を高める工夫も大切です。
【関連記事】エンジニアにおすすめの採用手法
【関連記事】ダイレクトリクルーティングとは?
【関連記事】SNS採用とは
【関連記事】リファラル採用とは?
3. カルチャー訴求の強化を図る
フロントエンドエンジニア採用では、自社のカルチャー訴求を高めることも大切なポイントです。フロントエンドエンジニアは、条件面だけではなく、企業のミッションや開発カルチャーへの共感を重視する傾向があります。自社の使用技術や開発環境、技術的な意思決定の考え方、チームの雰囲気などの情報を継続的に発信しましょう。
カルチャー訴求の強化を図る上では、オウンドメディアやSNS、技術ブログなど、複数のチャネルを使い分けるのが効果的です。積極的な転職活動をしていないフロントエンドエンジニアからも、自社を認知してもらいやすくなります。
優秀なエンジニアを採用するコツを公開 開発に馴染みのない採用担当者や経営者にとって、エンジニア採用の要件を正しく設定することは容易ではありません。 そこで、優秀なエンジニアを採用するために押さえておきたいポイントを1つの資料にまとめました。専門知識がなくても簡単に理解できる内容ですので、ぜひご覧ください。
フロントエンドエンジニア採用で押さえたい必須スキルと評価軸
求人要件や採用活動の見直しなどによって候補者との接点を持ち、選考へと進んだ際に重要になるのが、候補者のスキルや実力の見極めです。
しかし、フロントエンドエンジニアの採用では、書類だけで実務レベルを判断するのは困難な場合もあります。企業の開発環境に応じて、必須スキル(MUST)と歓迎スキル(WANT)を区別し、自社に適した評価基準を明確にすることが大切です。
フロントエンドエンジニアに求められる主なスキルと、面接時などの評価のポイントについて具体例をまとめてみました。自社の要件や評価基準を検討する際にご参考ください。
■フロントエンドエンジニアに求められるスキルと評価のポイントの例
| スキル分類 | 具体的な技術やツール | 評価のポイント |
|---|---|---|
基礎技術 | HTML、CSS、JavaScript、TypeScript | レスポンシブ・SEO対応の実装経験、コードの正確性 |
フレームワーク | React、Vue.js、Angular | SPA構築・状態管理の実務経験、GitHubでのコード品質 |
UI/UX設計 | Figma、Adobe XDからの実装、アクセシビリティ対応 | ユーザー視点での設計思考、パフォーマンス最適化の経験 |
開発基盤 | Git、GitHub、GitLab | チーム開発でのブランチ戦略理解、レビュー経験 |
品質保証 | Jest、Cypress、Selenium | テスト設計・自動化の経験、保守性重視の姿勢 |
要件や手法を見直し、フロントエンドエンジニア採用難を乗り越えよう
フロントエンドエンジニアの採用が難しい背景には、市場の人材不足や企業間の競争激化、候補者の多くが転職潜在層にいるという特性があります。求人要件の見直しや、採用チャネルの多様化、カルチャー訴求の強化の3点に取り組むことが採用成功への近道です。
フロントエンドエンジニア採用を成功させるには、Wantedlyの導入もおすすめです。企業の「想い」への共感を軸にしたマッチングが得意なプラットフォームであり、フロントエンドエンジニア採用の課題解決に活用できます。採用広報の強化もスムーズに取り組みやすい設計となっているため、転職潜在層へのアプローチも叶います。フロントエンドエンジニアの採用に難しさを感じている方は、ぜひWantedlyの資料請求や無料トライアルをご検討ください。
▶︎ 採用プラットフォームWantedlyの無料トライアルを始める
優秀なエンジニアを採用するコツを公開 開発に馴染みのない採用担当者や経営者にとって、エンジニア採用の要件を正しく設定することは容易ではありません。 そこで、優秀なエンジニアを採用するために押さえておきたいポイントを1つの資料にまとめました。専門知識がなくても簡単に理解できる内容ですので、ぜひご覧ください。

