エンジニア採用に有効なスカウトサービスとは|スカウトメール例文つき

エンジニア採用にスカウトが注目される理由

現在、IT・通信業種の求人倍率は約6倍(dodaエージェントサービス2021年3月調査)となり、経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2030年のIT人材不足は約41万人以上に登ると試算されています。エンジニア採用競争は、今後ますます激化すると予測されます。

売り手市場のエンジニア採用において、「転職顕在層」の採用競争が激化し、候補者の求人媒体離れも重なったことで、これまでの”待ち”の採用手法は通じなくなりました。

転職顕在層だけでなく、転職潜在層にもアプローチするという戦略が主流になり、候補者に直接アプローチができる「スカウト」に注目が集まるようになったのです。一方で、「スカウト」候補者の選職リテラシーも高まっており、スカウトの送り方や内容によっては返信がもらえず、採用に苦戦する企業も増えています。

本記事では、まずエンジニア採用に有効なスカウトサービスを紹介していきます。その上で、実際に運用するにあたってポイントとなってくることを、事例や例文を添えて解説しています。

エンジニア採用に強いスカウトサービス

スカウトにおいて最初に検討しなければならないのは、媒体の選定です。エンジニアの登録者が多いスカウトサービスの特徴を紹介します。

Wantedly

Wantedlyは給与などの条件ではなく、やりがいで企業と求職者がマッチングできるサービスです。スカウトの特徴としては、スカウト返信率が約20%と高いことが挙げられます。Wantedly上で記事を投稿できたり、社員をメンバーとして公開できたりするので、会社の魅力を伝えやすいという点が高い返信率に結びついています。登録者としては20~30代の若手人材が多く、エンジニア、デザイナーなどのIT人材の登録が半数近くを占めています。

<特徴>

・登録者として20代~30代が多い

・職種別ではエンジニアの登録が最も多い

・ブログ機能(ストーリー)があり、採用広報の媒体としても活用できる

・候補者のプロフィールに「この先やってみたいこと」という記載があり、志向性に基づいたマッチングができる

URL:https://www.wantedly.com/about/list

Findy

AIによるスキル判定を強みとしており、Githubの解析などからエンジニアスキルを偏差値として見える化できるサービスです。気になるエンジニアには、スカウト前に”いいね”を送り、候補者が”いいかもね”を押すことで候補者の興味度を確認できます。求人票改善から採用戦略構築までカスタマーサクセスが1名必ず付くのも特徴です。

<特徴>

・エンジニアの実績を把握できる(GitHubと連携することでスキルを自動計測し偏差値を算出)

・AIによってレコメンドされたエンジニアとのマッチングが可能

・導入企業には1名のカスタマーサクセスが付き、採用活動サポートをしてくれる

URL:https://findy-code.io/

Forkwell Jobs

ITエンジニア向けの勉強会支援も行っている、エンジニア専門の求人サービスです。スキルレベルで候補者を選定でき、自社の欲しい人材層を探しやすいことが特徴。求人情報や検索機能など、全てにおいてエンジニア目線でつくられています。

<特徴>

・エンジニアスキルを定量化しているため、候補者を効率的に把握できる

・ユーザーのプロフィールに希望分野や職種など、技術志向の記載欄が多く、スカウトしやすい

URL:https://jobs.forkwell.com/

Green

成功報酬型の求人サービスです。エンジニアやデザイナーなどIT人材が登録者の60%を占めています。細かな経験やスキル(言語経験等)条件から候補者を検索して直接アプローチできるだけでなく、一括アプローチが可能な点も特徴です。

<特徴>

・掲載求人数や求職者へのアプローチが無制限、成功報酬型で永年利用が可能

・システム開発、Webデザイナー、Webプロデューサーの若手層が比較的多く登録している

URL:https://www.green-japan.com/

LAPRAS

機械学習やクローリング技術を活用し、エンジニアのスキルを自動で分析することを強みにしています。自社にとって最適な人材を探せる「レコメンド」機能、見つけた候補者の転職意欲変化をキャッチできる「タレントプール」機能などもあります。

<特徴>

・候補者のWeb上の活動を収集し、自動でLAPRAS上にプロフィールが生成される

・潜在層へのアプローチが可能

・SNSでの活動状況や経歴傾向を機械学習で算出し、転職の可能性がある候補者を知らせてくれる

URL:https://lapras.com/

各スカウトサービスについてさらに詳しく知る

エンジニアから返信をもらうには?スカウト返信のコツ

固有名詞を正確に使う

開発言語やツールの名称は正しく記載しましょう。

悪い例) JAVA, Javascript, パイソン

良い例) Java, JavaScript, Python

大文字・小文字やスペルの間違い、カタカナで表記してしまうなど、正確に表記できていない場合、「レベルの低い会社」とみられてしまい、せっかくのアプローチが逆効果になることもあります。

エンジニアが知りたい情報を簡潔に入れる

エンジニア職の方は、開発環境や利用言語の他にはどんな情報を求めているのでしょうか。それらは、エンジニアの転職理由をもとに考えると明確になります。エンジニア転職理由の上位を占めるのは「雇用条件や働き方への不満、人間関係の不和、スキルアップ希望」です。スカウトには、”どんな人とどのような働き方でどんな学びがあるか”を盛り込むようにしましょう。

・組織体制・一緒に働くメンバー

・仕事の進め方・働き方

・募集ポジションの魅力 など

また、エンジニアに関わらずどんな職種においても、組織の基礎的な情報は大切になります。スカウトにて自社カルチャーをしっかり伝えておくことで、採用後のミスマッチを防ぐこともできます。

・会社・事業の魅力

・会社として何を大切にしているのか

・会社の雰囲気 など

エンジニアにレビューしてもらう

スカウトの文面は具体的に書きたいものですが、専門的な内容になればなるほど、知識や経験のある人がスカウトを書いたのか、エンジニアのチェックが入っているかどうか、見分けが付きやすくなってしまいます。スカウトを送る前に、採用ポジションの同じチームのエンジニアに見てもらうなど、現場視点で適切且つ魅力的な内容になっているかを確認してもらうようにしましょう。

社内エンジニアに採用に関わってもらうことで、リファラル採用(紹介)が活発化することもあります。採用活動を社内全体で取り組めるように、仕組みを整えることも大切です。

ウォンテッドリー開発責任者が語る「エンジニア募集の作り方」初級編(開発環境テンプレート付き)
今回は、エンジニア採用を始めたばかりの非エンジニアの方向けに、ウォンテッドリー株式会社執行役員・開発責任者の森脇より、エンジニア募集で最低限抑えておきたいポイントをお伝えします。

エンジニアへのスカウトメール例文

スカウトメールの例から、ポイントを解説します。

Xさん

こんにちは Wantedly でフロントエンドの開発をしているYです。

React を始めとした豊富なフロントエンド開発の経験、バックエンドの実装経験をお持ちの点、使いやすい UI やアクセシビリティを追求する姿勢をお持ちである点を魅力に感じスカウトを送らさせて頂きました。

少し私達の話をしますと、Wantedlyはエンジニアとデザイナーが主体となりプロダクトを開発している環境です。

具体的には、エンジニアがサービスの施策や、サービスの価値につながるような API を考えます。そのために、数字やロジックを元に「なにを開発するのか、なぜ開発するのか」を考えた上で、実装を行います。

四半期に一度目標をきめ、その目標を達成するために数値を確認し、どのようにアプローチをするべきか施策を立て、企画を行うため、プロダクトへの向き合い方はとても深いです。

現時点で転職の意向がなくてもかまわないので、ウォンテッドリーのエンジニアリングの取り組みについてなど、ぜひ一度カジュアルにお話してみませんか?

冒頭申し上げた通り転職意欲は関係なくまずはお話が出来たら嬉しいなと思っています。

ご返信お待ちしております。

■技術スタック一例

– Ruby, Rails, Go, gRPC, Protocol Buffers, GraphQL, Python, TypeScript, React など、問題領域に適した言語とフレームワークを採用

– Kubernetes, Docker を基盤とするマイクロサービス・アーキテクチャ

– Tensorflow(TensorBoard), gensim, scikit-learn, xgboost などの機械学習ライブラリ

– PostgreSQL, BigQuery, Elasticsearch などのミドルウェア

■参考

社内のフロントエンドの取り組みに関する記事

React でデザインシステムを正しく実装する – コンポーネントカタログを超えてhttps://www.wantedly.com/companies/wantedly/post_articles/302873

分散トレーシングで Backend For Frontend サーバの見通しを良くするhttps://www.wantedly.com/companies/wantedly/post_articles/199442

フロントエンドに型の秩序を与える GraphQL と TypeScript
https://www.wantedly.com/companies/wantedly/post_articles/183567 

ポイント1:誰が送るか

同じ職種のマネージャー、社長などからスカウトメールを送ると、返信率が高くなる傾向にあります。人事担当者がメールを送る場合は、次の接点として、エンジニア同伴面談など社内エンジニアと話ができるステップを用意していることを伝えると良いでしょう。

ポイント2:パーソナライズ

パーソナライズとは、ユーザーの属性や志向、行動特性に合わせて最適なコンテンツ・情報提供を行うという、マーケティングの手法です。エンジニアは日々、たくさんのスカウトメールを受け取っています。不特定多数に送っていると感じられる内容では返信してもらえません。ひとりひとりの候補者を分析し、「候補者の求める情報」を提供すること、「自分だけに送られているスカウト」と分かる内容に仕上げることが大切です。特に「なぜスカウトしたのか」候補者の”どんな点を評価したのか”は必ず言及するようにしましょう。

ポイント3:自社開発の環境とカルチャーの開示

技術面の環境開示は必須ですが、そこに自社カルチャー情報を添えるとさらに効果的です。例文では、プロダクト開発だけではなく、「なぜ開発するか」を根底に目標設定や数値確認にも関わることが書かれており、社内における技術者の定義(役割・求める領域)がイメージしやすくなっています。カルチャーフィット度合いが高いと返信率があがるだけでなく、採用後のチームに溶け込みやすく貢献度も高まる傾向があります。

ポイント4:面接ではなくカジュアル面談から接点を作る

”転職意思がなくても”という点がポイントです。スカウトの最終目的は「採用すること」ですが、エンジニア採用が難しい中、転職潜在層へ向けた”ファンづくり”も目的のひとつとしてもっておく必要があります。

候補者がいざ転職を意識した際、自社に来てもらえるように早めに接点をつくっておくことで、採用に繋げていきます。カジュアル面談やエンジニア同伴面談などは、参加してもらいやすい傾向にあるので、候補者に合わせて提案をしてみましょう。

ポイント5:参考資料や情報を添付する

メール文章の下には「技術スタック」や「参考URL」を添付し、候補者が望むと考えられる情報を先に提示します。事例のURLでは、「自社がなぜその言語・技術を使っているのか」にフォーカスをあてて紹介しており、技術へのこだわりや開発の想いを発信できる内容になっています。

”技術選定の理由”を伝えることは、自社の魅力を訴求するのに大変役に立ちます。選定理由は、自社の開発に関するストーリー(歴史・未来)を語ることに繋がり、思想に共感を得たり、興味を持ってもらいやすくなります。また、技術選定の理由を伝えることは、使っている技術が類似している企業との差別化にもなります。

スカウトメールの返信率の平均とは?改善する5つのコツ【例文付】
企業による能動的な採用手法の1つとして定着しつつあるスカウトメール(ダイレクトリクルーティング)。能動的な採用を可能にするスカウトですが、スカウト型の採用が普及すればするほど、候補者側が受け取るスカウトメールの通数も増加するため、反応をもらいにくくなります。今回の記事ではスカウトメールの返信率を改善するコツや文例、高い返信率をマークする企業の取り組み事例を紹介します。

スカウトを用いたエンジニア採用成功事例

エンジニア採用を成功させた企業を紹介します。スカウトは、候補者に適したアプローチができれば、企業規模に関わらず成果を出すことができます。

グッドルーム株式会社

グッドルーム株式会社では、人事担当者とエンジニアがタッグを組んで採用活動を行っており、社内全体で採用に取り組む風土ができています。

スカウト送信や面談はエンジニアが担当しており、エンジニア目線でどんな評価をしてもらえたら嬉しいか、すぐに活躍できる環境なのかを明確にして候補者にアプローチすることで、スカウト返信率を高めています。また、候補者には自社カルチャーを感じてもらえるように、1日~2日のインターンに招待しており、現場エンジニアとの接点をつくり、採用に繋がりやすくする施策を整えています。

URL:https://www.wantedly.com/companies/wantedlycs/post_articles/148927

しくみ製作所株式会社

しくみ製作所株式会社では、スカウトメッセージを丁寧につくり込むことによって、成果をあげています。

エンジニアは数多のスカウトメールをもらっていることを前提に、“候補者にとって、自社のどんなところがマッチしていると感じたのか”、プロフィールを見て良いと思ったこと、自社で活躍してもらえると思った理由を記載し、カジュアルに遊びに来てもらうようにアプローチしています。

URL:https://www.wantedly.com/companies/wantedlycs/post_articles/55332

著者プロフィール

一月香織

Writer

国家資格キャリアコンサルタント兼ライター。大手教育系企業にてマネージメント経験を積み、人事研修課に異動。エリア責任者として新卒・中途採用、人材育成に携わる。母集団増、内定辞退率、離職率減に貢献。フリー転身後は子育て世代のキャリア支援を中心に、Webサイト運営や採用・転職に関わる記事執筆も行う。

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