採用オウンドメディアとは、企業が求職者や転職潜在層に向けて情報発信を行うサイトや媒体です。労働人口が減少する中、質の高い人材を確保する手法として注目を集めています。
本記事では、独自データを基に採用オウンドメディアの必要性や成功事例まで解説します。解説する内容を参考に、採用方針の選択肢として検討してください。
採用オウンドメディアを手軽に開始するには?
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採用オウンドメディアとは?
採用オウンドメディアとは、企業が転職潜在層に向けて情報発信する自社サイトやブログのことです。広義の意味ではSNSアカウントなども含まれます。
オウンドメディアの中でも、転職潜在層に向けて情報発信するサイトを「採用オウンドメディア」と呼びます。能動的かつ戦略的に企業の魅力を発信し、自社にマッチした人材やファンの獲得を目指せる点が特徴です。
以下はWantedlyが、サービス登録している就活生を対象に、就活時に企業のWebサイト(採用オウンドメディア)を参考にするか調査したデータです。8割弱の学生が「参考にしている」と回答していることからも、その重要性が読み取れるでしょう。

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採用オウンドメディアと採用サイトの違い
| 採用オウンドメディア | 採用サイト | |
|---|---|---|
| 対象 | 転職潜在層 | 求職者 |
| 目的 | ・認知度向上 ・採用ブランディング ・企業理解の促進 | ・求人情報の提供 ・応募窓口 ・企業理解の促進 |
| 内容 | 企業の魅力を能動的かつ戦略的に発信 ・ミッションやビジョン ・カルチャーや価値観 ・働き方 など | 求職者が知りたい情報を中心に掲載 ・会社概要 ・部署紹介 ・募集要項 など |
採用オウンドメディアと採用サイトは似たように思えますが、アプローチする対象や目的が明確に異なります。
採用サイトは、すでに自社に興味を持ち「応募を検討している求職者」へ向けた情報を提供します。具体的には、募集要項や福利厚生など、入社判断に必要な情報です。
一方、採用オウンドメディアは、まだ転職を本格的に考えていない「潜在層」や「自社を知らない層」も対象にしたツールです。具体的な仕事内容だけでなく、日々のリアルな姿や、企業が掲げるビジョンといった部分も戦略的に発信します。
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採用オウンドメディアを取り入れている企業はどれくらいある?

上記はWantedlyが、各企業に採用活動として行っている取り組みを調査したものです。自社オウンドメディアを運用している企業は30.2%にのぼります。加えて、ビジネスSNSに取り組む企業は67.3%、Instagramなどの一般的なSNSを利用する企業は36.5%と、多くの企業が採用オウンドメディアを取り入れています。企業側から情報を発信する「能動的な採用」が非常に有効な選択肢となっていることが調査データからも読み取れるでしょう。
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採用オウンドメディアが必要とされる理由
多くの求職者が参考にしている
インターネットでの情報収集が当たり前になった今、多くの求職者が企業自ら発信する一次情報を参考にしています。「社風が自分にマッチするか」や「残業時間などのリアルな働き方」といった、いわゆる求人票からは見えない情報を探しているのです。
以下のデータは、Wantedlyがサービスを利用して転職を経験した層に対して、転職時に企業のブログを参考にしたか調査したものです。91%が「はい」と回答していることからも、企業のリアルが伝わる採用オウンドメディアの必要性がわかるでしょう。

出典:HirinGeek「「転職の決め手になった」と40%が回答 | データで見る採用広報の効果やnoteとWantedlyの使い分け」
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転職潜在層に向けたアプローチ
少子高齢化に伴う労働人口の減少によって採用競争が激化しているなか、潜在層へのアプローチは非常に効果的な手段です。
採用オウンドメディアを通じて企業の魅力を発信すれば、転職潜在層にもリーチすることができ、企業認知度の向上や企業理解の促進につながります。また、転職の意思が明確化していない段階から、自社を転職先の候補にしてもらえれば、優秀層を獲得できる確率が高まります。
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採用オウンドメディアを取り入れるメリット
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さまざまなベネフィットを得られる採用オウンドメディアですが、その3つのメリットを解説します。
ミスマッチ防止につながる
採用オウンドメディアでリアルな自社の姿を発信することで、入社後のミスマッチ軽減が期待できます。企業はミッション・社員紹介・オフィス風景などの情報を自由に発信でき、求職者は入社後の自分を具体的にイメージできるためです。
自社への理解度の高い層を集められるため、結果的に入社後のギャップを防ぐことにつながります。
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企業認知度を高められる
企業認知度が高くない場合も、採用オウンドメディアの情報を充実させれば、Web検索を通じて候補者に認知してもらえる可能性が高まります。「デザイナー 在宅」「エンジニア フルリモート」など、特定のキーワードで求人情報を検索する候補者にリーチすることも可能です。
また、採用オウンドメディアの情報をX(旧Twitter)やInstagramなどのSNSで拡散することで、一層の認知度向上を図れます。
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掲載情報が資産として残る
採用オウンドメディアは半永久的に公開できるため、その情報を資産として残すことができます。一般的な求人広告は掲載期間をすぎるとデータが消えてしまう一方、オウンドメディアで発信した内容はWeb上に残り、候補者へ自社の魅力を伝え続けてくれます。
過去の記事が検索エンジンを通じて新たな読者を呼び込んだり、候補者が面接前の理解を深める資料として活用できたりと、取り組む期間が長くなるほど価値は高まるでしょう。
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採用オウンドメディアのデメリット
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採用オウンドメディアには魅力的なメリットがある一方で、導入前に把握しておくべき注意点も存在します。あらかじめ把握することで、事前準備や対策に役立ててください。
初期・導入費用といった制作コストが発生する
採用オウンドメディアを一から構築すると、デザイン費やシステム開発費などで、初期費用や導入費用が膨らんでしまうケースも少なくありません。コストを最小限に抑えたい場合、Wantedlyなどの既存プラットフォームを活用すると良いでしょう。定額の利用料のみでスピーディに運用を開始でき、初期投資のリスクを背負う必要がありません。
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担当者のリソースを確保する必要がある
採用オウンドメディアの運営において、リソース面も大きな不安材料です。既存の業務に加えて、ゼロから企画や制作を行うには相応の工数を確保しておく必要があります。
ただし、プラットフォームの機能を賢く使うことで、利用するハードルは大幅を下げることができるでしょう。たとえばWantedlyなら、決められたフォーマットに入力するだけで、洗練された採用オウンドメディアをスムーズに作成できます。プロに制作を一任できるオプションも用意されているため、サポートを受けながら本来の業務との両立を図ることができます。
成果が出るまでに時間がかかる
採用オウンドメディアは、立ち上げ・記事作成・SEO施策などに時間がかかるため、成果を実感できるまでに一定期間を要するケースがほとんどです。立ち上げ初期の集客に不安を感じる場合、既存のプラットフォームを活用することで対策できます。
たとえばWantedlyの場合、公開した記事に興味を持ちそうなユーザーへ通知する仕組みがあります。多くの求職者が登録している媒体で発信することで、自社だけで集客を始めるよりも、認知のスピードを早められるでしょう。
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採用オウンドメディアを始める4つのステップ
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自社の魅力を最大限に伝えられる採用オウンドメディアを作成するには、土台作りが欠かせません。運用に迷わず、成果へと繋げるための4つのステップを解説します。
1. 発信すべき自社のPRポイントを洗い出す
自社の社会的価値・魅力となる「WHY」を核としたメッセージです。「自分たちの事業がなぜ存在しているのか」というビジョン/ミッションを伝え、共感を促すことで、潜在的な候補者を増やします。
特に、候補者にとっての魅力は、現場メンバーの日常に隠されています。現場の声に耳を傾け、他社にはない文化や仕事のやりがいを書き出してください。「どんな人が自社で輝いているか」「社員はなぜ自社を選んだのか」といった要素を掘り下げることが、共感を生むコンテンツ作りの第一歩になります。
2. メディアのコンセプトを定める
自社の魅力を洗い出したら「誰に」「何を」「何のために」届けるのかコンセプトを固めましょう。コンセプト作りを疎かにすると、発信する情報に一貫性がなく、読者にも戸惑いを与えかねません。
「バリバリ働きたい若手層に社風を伝えたい」「ワークライフバランスを重視する層に、柔軟な働き方を届けたい」などターゲットを絞り込み、メッセージの軸を決めることで、求職者に刺さるコンテンツに近づきます。
3. 目標やKGI・KPIを設計する
採用オウンドメディアを始める際は、成功の指標を明確にすることも大切です。フェーズごとに「短期目標」と「長期目標」の2つを設定するのがポイントです。数字という物差しがあることで、施策の良し悪しを客観的に判断できます。定期的に振り返りや分析することで、メディアはより強力な採用ツールへと進化するでしょう。
目標設定の例
短期目標: |
|
長期目標: | ・応募数 |
【関連記事】採用KPIの設定手順|必須4ステップと運用ポイントを解説
4. 発信内容や導線(候補者体験の設計)を精査する
最後は発信内容および、「読んだ後にどんなアクションをとってほしいか」という候補者体験のルートを整えます。記事を読んで自社に興味を持ってもらっても、適切な遷移ボタンがなかったり、応募フォームが複雑すぎたりすれば、候補者は離脱してしまいます。読者の気持ちが高まったタイミングで、スムーズに資料請求やカジュアル面談へ進めるよう、内容を精査しましょう。
採用オウンドメディアを成功させるポイント
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採用オウンドメディアで採用成果をあげるためには、事前に押さえるべきポイントがあります。求職者の心を動かすコンテンツ作りに必要な3つの要素を紐解きます。
採用ペルソナが求めている情報を掲載する
採用オウンドメディアを成功させるには、企業が伝えたいことだけでなく、候補者が知りたいことに歩み寄る視点が必要です。
以下はWantedlyが企業の採用担当者と求職者を対象に「発信しているテーマ」と「読みたいテーマ」について調査したデータです。求職者が最も読みたいテーマが「具体的な働き方のスタイル、忙しさなど(62%)」であることに対し、企業の発信は42%に留まる結果に。「X年後に目指す未来」についても、個人の関心(41%)に対し企業の発信が12%と不足しています。
自社の宣伝に終始せず、働き方のスタイルやビジョンなど、候補者のキャリアに直結する内容を意識的に発信しましょう。

出典:HirinGeek「「転職の決め手になった」と40%が回答 | データで見る採用広報の効果やnoteとWantedlyの使い分け」
【関連記事】技術広報とは?目的・施策例・成功のコツを解説|事例つき
社内への周知もはかる
採用オウンドメディアの記事が公開された際、まず共有すべきは自社の社員です。現場のメンバーが発信を見たり、自社の魅力を再確認したりすることで、従業員エンゲージメントの向上につながります。その結果、リファラル採用(社員紹介)の活性化も期待できるでしょう。
制作の裏側や目的も周知できると、取材や写真撮影への協力を得やすくなり、オウンドメディアの運用体制がより強固になる点もメリットです。
【関連記事】従業員エンゲージメントを高める6つの取り組みとは?
中長期的に運用する
上述の通り、採用オウンドメディアは短期目標・長期目標を設定し、中長期的に運用するのがポイントです。潜在的な候補者の増加には、ある程度の時間がかかります。短期的な結果に一喜一憂せず、半年、1年と腰を据えて運用を続けることで、質の高い母集団が形成できます。
採用オウンドメディアの成功事例5選
LINEヤフー株式会社

LINEヤフー株式会社は、採用手法を人材紹介からダイレクトリクルーティングに転向して成果をあげた企業のひとつです。エンジニアリングからデザイン、企画まで多岐にわたる職種の社員が、自身の言葉でプロジェクトの裏側を綴っています。インタビュー記事だけでなく対談形式やイベントレポートなど、多彩な切り口で社内の温度感を伝えているのも特徴です。読者が自分に近い立場の社員を見つけやすく、入社後のイメージを自然に描ける仕組みが整っています。
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株式会社サイボウズ

「サイボウズ式」は会社関連の情報だけではなく、社員にフォーカスして働き方・生き方、家族と仕事などについて発信する、サイボウズのオウンドメディアです。「サイボウズのことを全く知らない人に好きになってもらう」をコンセプトに、チームワークの良さ、従業員エンゲージメントの高さを感じさせるコンテンツを掲載しています。グローバルメディアとしてKintopiaも運用し、英語での情報発信も行っています。
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エン・ジャパン株式会社

出典:エン・ジャパン株式会社「キャリアハック CAREER HACK」
エン・ジャパンが運用するのは、IT・Web業界で働く人のためのメディア「キャリアハック CAREER HACK」です。業界における著名人のインタビューやクリエイターの働き方、さまざまなキャリアストーリーの紹介を行っています。新社会人向けの特集も組まれており、IT・Web業界のトレンドに触れられたり、ライフスタイルを学べたりするメディアです。
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株式会社メルカリ

mercanは、メルカリグループのメンバーが発信するコンテンツプラットフォームです。「メルカリの人を伝える」をテーマに、働く人に焦点をあてた記事を発信。職種ごとにカテゴライジングされており、転職潜在層へのアプローチに秀でたコンテンツと言えます。「エンジニアと立ち話」や「グローバル」といったタグを作るなど、求職者の探索行動を掴んだうえで配信を行っている企業です。
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株式会社サイバーエージェント

出典:株式会社サイバーエージェント「CyberAgent Way」
株式会社サイバーエージェントのオウンドメディア「CyberAgent Way」は、同社の強みである「カルチャー」と「人材」にフォーカスしたメディアです。単なる業務紹介に留まらず、社員一人ひとりの「挑戦」や「決断」のプロセスを深堀しています。どのように壁を乗り越え、どうチームを築いているのか、具体的なエピソードを通して、カルチャーに共鳴する層を惹きつけています。
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Wantedlyを採用オウンドメディアとして活用している3つの事例
株式会社Gunosy

株式会社Gunosyは2020年12月以降、採用オウンドメディアをWantedlyに移行しています。さまざまな社員のインタビューや体験談、社内イベントの懇親会や忘年会などのレポートを掲載。企業カルチャーを積極的に発信しています。
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株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワードでは、社員インタビューや役員メッセージ、イベントレポートなど、Wantedly上で年間数十本の記事を公開しています。Wantedlyのダイレクトスカウトサービスも併用しているため、認知度向上とターゲット層へのアプローチを同時に実現。成果の高い採用につなげています。
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and factory株式会社

and factory株式会社はWantedlyを活用して、代表メッセージ・社員インタビュー・オフィス風景・福利厚生などを積極的に発信しています。社内メンバーの交流を目的としたボルダリング部の活動レポートなど、活気あふれるカルチャーを等身大で伝えています。
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【関連記事】and factory株式会社のWantedlyページを見る
まとめ
採用オウンドメディアは、自社の魅力を伝え、潜在的な候補者と出会う有効なツールです。立ち上げにあたってリソースが必要ですが、既存プラットフォームを活用することで対策できます。大切なのは、ターゲット層が求めている情報を精査し、社内を巻き込みながら中長期的な視点で発信を継続することです。小さな積み重ねが、効果的な採用オウンドメディアを作り、ミスマッチのない採用を実現する鍵になります。
「何から始めればいいかわからない」という方や、コストを抑えてスピーディに運用を開始したい方はWantedlyの活用がおすすめです。フォーマットに沿って入力するだけで、デザイン性の高いページを簡単に作成できるほか、記事制作のプロによる支援オプションも充実。リソース面に悩むことなく運用できます。
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