採用広報とは?戦略の立て方・発信方法・成功事例12選を徹底解説

採用広報とは、自社で働く魅力を広く伝えることなどを目的に企業が行う広報活動です。
本記事では、採用広報の定義からメリット、戦略設計5ステップ、採用広報の主な発信手法、主要メディアの選び方、最新トレンド、KPI設定まで、採用活動を成功に導く実務ノウハウを凝縮した完全ガイドです。採用広報の成功事例もあわせて紹介します。
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採用広報とは?

採用広報とは、自社で働く魅力を広く伝えることなどを目的に企業が行う広報活動です。求人票だけでは伝わりにくい仕事内容や働き方、職場の雰囲気、企業理念や現場の声をコンテンツとして発信し、求職者や転職潜在層の企業理解を促します。

項目内容
目的求職者・転職潜在層に自社への理解と共感を促し、就職・転職先として検討してもらうこと。
メリット認知度向上・志望度向上・ミスマッチ防止など
主な発信方法SNS、自社保有のオウンドメディアや採用サイトなど
担当部門採用部門と広報部門が連携して進めるケースが多い

採用広報と採用ブランディングの違い

採用広報と採用ブランディングはよく混同されますが、目的と手段の関係にあり定義が異なります。

採用ブランディングの定義:求職者に企業独自のイメージ(ブランド)を確立させること(=状態・目的)

採用広報の定義:採用ブランディングを達成するために、適切な情報を適切な媒体で発信すること(=手段・アクション)

つまり、採用広報はブランディングを実現するための実務そのものと言えます。
【関連記事】採用ブランディングとは?

採用広報を担う部門は?

採用広報は、採用担当と広報担当が協力して進めるのが理想的です。

発信コンテンツを考えるのは求職者のニーズや社内制度を熟知している採用部門、発信手法を考えるのは広報戦略を熟知している広報部門など、それぞれの専門知識を活かせるように役割分担するとよいでしょう。

また、発信内容が実際の働き方と乖離しないよう、現場社員と密にコミュニケーションをとる必要もあります。

社員インタビューや撮影など、採用広報は現場社員の協力なしでは成り立ちません。採用広報の目的や意義を周知し、社内一丸となって取り組めるようにしましょう。
【関連記事】スクラム採用とは?

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採用広報が注目されている背景

なぜ採用広報に取り組むべきなのでしょうか。その理由を詳しく解説していきます。

1.転職潜在層にアプローチする重要性が高まっている

アンケート調査_採用広報をスタートした理由_応募が集まらないが過半数_ミスマッチやターゲットずれも深刻か。

ウォンテッドリー株式会社の調査によると、採用広報をスタートした理由として、「応募数が集まらなかったから」と答えた企業が過半数を占めました。

ユーザーが触れる情報の量・質ともに高度化しているため、単に募集を出しただけでは応募が集まらない企業も増えていることが背景にありそうです。

さらに、企業の未来を担う若手やミレニアル世代・Z世代のキャリア観が多様化。「仕事や働く企業の質」や「なぜこの会社で働くのか」を重視し、転職のタイミングで既に意中の転職先が決まっているパターンが多くなってきました。

つまり、仕事を変えるために転職活動するのではなく、就職したい企業があるから転職する人が増えてきているのです。

そのため、従来の求人を出して応募を「待つ」採用手法では、企業の成長を担う優秀な人材の採用だけでなく、最低限の応募数の確保すら危うくなっています。

競争が激化する今の採用市場では、転職潜在層に対して積極的にアプローチすることで、いかに自社のファン化を促せるかどうかが採用成功のカギとなっているのです。

2.デジタルメディアの存在感が高まっている

デジタルデバイスの普及によって誰でも情報発信できるようになり、情報の流通量は急激に増加。情報を受け取るだけの姿勢から、自ら積極的に情報を取りに行くよう、人々の行動も変化してきています。

また、メディアの接触時間も、マスからデジタルへとシフトし、今ではデジタルメディアが過半数を占めています。

2000年代から、いつかデジタルデバイスやインターネット広告がマスメディアを追い抜くとは言われていましたが、まさにそれがいま現実のものになろうとしているのです。

このような変化を受けて、採用のあり方も大きく変化しています。

デジタルメディアの台頭のみならず、少子高齢化に伴う労働力不足という側面においても、「採用 = 選考によって候補者をふるいにかけること」から、「採用 =企業自ら情報発信することで母集団を形成し、候補者の志望度を上げていくこと」へと変化。

まず「自社の存在を知ってもらうこと」、そして「就職先・転職先の候補として検討してもらうこと」が重要になってきているのです。

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採用広報に取り組むメリット

採用広報に取り組むことで、次の3つのメリットが得られます。

1.企業認知度を高められる

1つ目のメリットは、自社の認知度を上げられることです。

企業自ら積極的に情報発信することで、転職顕在層のみならず転職潜在層へもリーチできます。

採用広報によって認知度を上げられれば、候補者が「転職したい!」と思いついたときに転職先候補としてあがる可能性が高まります。
【関連記事】応募数を5倍にした、急成長スタートアップの採用広報の秘訣とは?

2.候補者の志望度向上・選考の迅速化につながる

2つ目のメリットは、候補者の志望度を上げられることです。

候補者は、複数の企業を比較しながら就職・転職活動するため、情報開示が少ない企業は圧倒的に不利となり、採用競合に負けてしまいます。

企業自ら積極的に情報発信していかなければ候補者の興味を引くことはできませんし、情報量が少なければ不信感を抱かれてしまうこともあるでしょう。

そのため、候補者に自社の魅力を十分に理解してもらい、安心感をもって選考に進んでもらうためには採用広報が必須です。

志望度が上がれば面談後〜内定承諾までのスピードも上がるうえに、企業カルチャーや求める人物像に関する情報を発信することで、質の高い母集団形成やターゲット層の獲得につながり、選考の効率化も図れます。

3.ミスマッチ防止につながる

3つ目のメリットは、ミスマッチを防げることです。

いくら優秀層を獲得できても、「仕事内容がイメージと違った」「カルチャーギャップを感じた」などと、ミスマッチを理由に早期離職となってしまえば採用成功とはいえません。

そのため採用広報によって、自社の魅力だけでなく、将来のビジョンや現状・将来発生しうる課題についても候補者に伝えていくことが重要です。

認知度や志望度の向上はもちろんですが、最終的な目標である「入社後の定着」まで見据えて取り組めるのが、採用広報の最大のメリットといえるでしょう。
【関連記事】採用広報は実際効果あるのか

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採用広報戦略の立て方(5つのステップ)

成果を出すためには、闇雲に記事を書くのではなく以下の手順で戦略を設計します。

step1. 採用課題に基づく目的の明確化

まず、「何のために情報発信するか」を決めましょう。採用広報の目的が曖昧なまま手当たり次第に情報発信しても、候補者の心に刺さらず、思ったような成果が得られない可能性があります。

たとえば、「認知度が低くて応募数が少ない」と悩んでいる企業が、社員インタビューなどの踏み込んだ内容を発信してもあまり効果は期待できません。まずはどんな企業なのか、ミッションや事業内容を知ってもらうことが重要です。

一方、「母集団形成には困っていないが、ミスマッチによる早期離職者が多い」と悩んでいる企業なら、ミッションや事業内容よりも、社員インタビューや福利厚生などの働き方に関する情報発信が効果的といえます。

もっとも解決したい採用課題は何か考え、採用広報における情報発信の軸を定めましょう。

step2. ターゲット(ペルソナ)と訴求要素の特定

次に、「誰に向けて」「企業のどんな情報を発信するか」を決めていきます。

情報発信にあたり、「他社に勝るような魅力や独自性が思いつかない」と悩む方は多いかもしれません。しかしそれは、企業の魅力が無いのではなく、企業の魅力を上手く言語化できていないだけです。ぜひ以下の6項目をもとに、企業を構成する要素を洗い出してみましょう。

  • 市場(誰に対して価値を提供しているのか)
  • 事業(どのような手段で市場に価値を届けるのか)
  • 業務(事業を成功させるため、どんな仕事をしているのか)
  • 人(業務を遂行するために、どんな人が必要とされているのか)
  • 文化(人が集まることによって、どんな文化が形成されているか)
  • 制度(文化を維持するために、どんな制度が設けられているか)

上記の項目を整理してみると、「誰に」「何を」発信すべきかが見えてきます。以下の例を参考にしながら、「誰に対して、自社のどんな魅力を発信すべきか」考えてみましょう。

例1)コンサルティング会社
・市場:事業課題や経営課題を抱えている企業
・事業:BtoBのコンサルティング事業(ITシステム導入による業務改善・課題解決)
・業務:事業課題のヒアリング・戦略立案・システムの運用および実装
・人:成長意欲が高い人材が多い
・文化:基本的に個人主義で、合理性を大事にする
・制度:個人の成長を支援する制度がある
誰に?:成長意欲・論理的思考力が高い人材
何を?:個人の成長を支援する制度・合理的な社風
例2)食品会社
・市場:家で食事をする個人
・事業:魚肉加工製品の生産販売
・業務:市場調査・商品企画・研究開発・量販店への営業
・人:良いものをつくって人々に届けたいという思いが強い
・文化:消費者を最優先に考える風土がある
・制度:社員が働きやすい環境づくりを大切にしている
誰に?:社会貢献意欲・周囲と連携して仕事を進める能力が高い人材
何を?:製品のこだわりや、製品に対する従業員の想い

【関連記事】採用ペルソナとは?

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step3. コンテンツ企画とストーリー設計

続いて、1〜2の内容をもとに具体的なコンテンツを考えていきましょう。

コンテンツの例としては、以下の12パターンが挙げられます。もっとも解決したい採用課題は何か、そして「誰に、何を伝えたいか」を意識したうえで、適切なコンテンツを選択しましょう。

認知度・志望度を上げたいミスマッチを減らしたい

・ミッションやビジョンの紹介
・製品やサービスに対する想い
採用動画(事業内容の紹介・オフィスツアーなど)
・数字で見る◯◯(売上高・有給取得率などを数値やグラフで紹介)
・代表メッセージ

・社員インタビュー
・1日の流れ
・オフィス風景
・福利厚生の紹介
・研修制度やキャリアパスの紹介
・社員座談会(社員同士の対話を書き起こしたコンテンツまたは動画)
・よくある質問(FAQ)

「よくある質問」の内容は、内定者や若手社員へのヒアリングをもとに決めるのがオススメです。応募〜入社までどんな疑問や不安を抱えていたか、複数名にアンケートを取ってみましょう。

また、実際に採用広報に成功した企業が「効果があった」と実感しているコンテンツはこちらで紹介しています。ぜひあわせてご確認ください。
【関連記事】採用サイトで効果的なコンテンツ例

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step4. 媒体選定(SNS・オウンドメディア等)

次に、どのようにコンテンツを発信していくか、採用広報の方法(媒体)を決めましょう。採用広報の方法としては、SNSやオウンドメディアなど、あらゆる選択肢があります。

しかし、それぞれ特徴やメリット・デメリット(後ほど「採用広報の主な手法」の章で詳しく解説します)があるため、「自社の目的にマッチした媒体はどれか」「最もターゲット層にリーチできる媒体はどれか」考え、もっとも効果が期待できる媒体を選ぶようにしましょう。

また、採用広報を成功させるためには、継続的に取り組む必要があります。「採用広報にどのくらい人的コストをかけられるか」も考慮し、運用・管理しやすい媒体を選びましょう。
【関連記事】SNS採用とは

step5. 効果測定とKPIの設定

最後に、採用広報のKPIを設定しましょう。

採用広報の目標は、「認知度を上げたい」「企業理解を深めたい」など、定性的であるうえに、効果が実感できるまで時間がかかります。

そのため、モチベーションを維持しつつ継続的に取り組むためには、定量的で明確な目標となるKPIの設定が必須です。

KPIの例としては、次の8つが挙げられます。

長期目標:採用活動全体のKPI

  • 応募者数(認知度UP)
  • 選考通過率(ターゲット層の獲得)
  • 内定承諾率(志望度UP)
  • 入社後の定着率(企業理解度UP)

短期目標:メディアとしてのKPI

  • 採用広報記事のPV数
  • 採用広報動画の視聴数
  • SNSのインプレッション(表示回数)
  • SNSのエンゲージメント(フォロワー数やプロフィールアクセス数など)

ただ、長期目標のみ設定すると、定期的な改善・効果検証が難しく、なかなか成果が実感できないことからモチベーションが下がってしまう恐れがあります。

そのため、長期目標だけでなく短期目標も必ず設定し、定期的にPDCAサイクルを回すことで、情報発信の仕方やコンテンツを見直すようにしましょう。

KPIの設定手順については、こちらで詳しく解説しています。
【関連記事】採用KPIの設定手順を解説

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採用広報の主な発信方法

採用広報を実施するにあたり、主な発信方法は以下の3つです。それぞれの特性について解説します。

1. ビジネスSNS

WantedlyやLinkedInに代表されるビジネスSNSは、求職者が「キャリア」や「仕事の意義」を求めてアクセスする場です。そのため、他の媒体よりも情報の信頼性が高く、企業理念やパーパスといった抽象度の高いメッセージを受け入れてもらいやすい特性があります。

特にWantedlyは、給与条件ではなく「想い」で繋がる設計のため、カルチャーマッチを重視する層へのリーチに最適です。また、LinkedInは専門スキルを持つプロフェッショナル層が多いため、より具体的で専門的な事業課題の共有が有効です。これらの媒体は「仕事の文脈」が担保されているため、カジュアルな投稿であっても、最終的には自社の信頼性(オーソリティ)を積み上げるストック資産として機能します。

2. その他SNS

noteやX、Instagram、TikTokなどは、ビジネスの枠を超えた広範な潜在層へリーチするためのチャネルです。ビジネスSNSが「仕事の顔」であれば、こちらは「普段着の顔」を見せる場と言えます。ユーザーは隙間時間や娯楽として閲覧しているため、共感や興味を引きやすい「人間味」のある発信が鍵となります。

単体での採用成果を狙うよりも、まずは自社の存在を「知ってもらう」「好きになってもらう」ためのタッチポイントとして運用するのが正解です。ここでの親近感が、後の選考プロセスにおける意向上げに大きく寄与します。

3. 自社保有のオウンドメディア・採用サイトなど

自社のドメイン内に構築するオウンドメディアや採用サイトは、あらゆる広報活動の終着点であり、最も純度の高い情報を提示する場所です。SNS等のプラットフォームは流行や仕様変更の影響を受けますが、自社メディアは「情報の主権」を完全にコントロールできる唯一の資産です。

募集要項や福利厚生、詳細なインタビュー記事など、候補者が応募直前に確認する「意思決定のためのエビデンス」を網羅して展開することで、最大効果を発揮します。

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採用広報に使えるおすすめ媒体8選

採用広報の効果を最大化するためには、単なる記事投稿だけでなく、各プラットフォームが備える「スカウト機能」や「ダイレクトメッセージ(DM)」などの機能を活用し、攻めの採用施策と組み合わせることが重要です。
ここでは、実務で活用される主要な8つの媒体を、発信以外の付加機能と併せて紹介します。

媒体名特徴情報発信以外にできること

Wantedly

カルチャーマッチや自己成長性を重視する候補者に強力なアプローチが可能

・求人募集掲載
・候補者へのスカウト送信
・カジュアル面談申込
・ミートアップ募集掲載
・DM機能によるコミュニケーション
・X、Facebook、Instagramなどへのシェア

Instagram

職場の雰囲気や社員の日常を視覚的に伝えられる

・DM機能によるコミュニケーション

X(旧Twitter)

速報性と拡散力が高い

・DM機能によるコミュニケーション

TikTok

動画コンテンツが主で拡散力も高い

・DM機能によるコミュニケーション

YouTube

長尺動画や詳細な情報発信に強い

・X、Facebookなどへのシェア

note

長文コンテンツに強い

・X、Facebookなどへのシェア

Facebook

幅広い年齢層が登録しており、コミュニティ作りに適している

・DM機能によるコミュニケーション

LinkedIn

ビジネス特化媒体で、専門職やグローバル人材を集めやすい

・候補者へのスカウト送信

​​Wantedly

Wantedlyは、企業のミッションや価値観への「共感」で求職者とのマッチングをはかるビジネスSNS。

「ストーリー」というブログ機能があり、フォーマットに沿って画像や文章を作成するだけで簡単に採用HPが制作できます。

SEOにも配慮した設計で検索流入が見込める上、オプションのSNS広告を利用すればSNSユーザーにもリーチできるため、転職潜在層を含む多くの人材へ訴求できるのが魅力です。

また、独自のアナリティクス機能によって、表示回数や閲覧ユーザーの職種・年齢層まで細かく分析できるため、KPI管理やコンテンツの改善がしやすい仕組みになっています。

さらに、求人広告の掲載やダイレクトスカウトも可能なため、採用広報から母集団獲得まで同一のプラットフォーム上で行えるのもメリットです。

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note

noteの法人向けサービスである「note pro」も採用広報で利用されます。

一般的なプラットフォームサービスの場合、フォーマットが決まっているため他社との差別化が難しいのですが、「note pro」の場合はメニューやサイトカラーなどあらゆるカスタマイズができるため、自由な情報発信とブランディングが可能です。

また、社員が個人アカウントで書いた記事を「マガジン」として法人アカウントにまとめられるため、様々な社員の視点から企業カルチャーや仕事内容をリアルに伝えられます。

ただ、note自体は採用向けサービスではなく長文SNSに分類されるため、情報発信だけでなくそれをどのように応募につなげていくかという視点が重要になります。

LinkedIn

LinkedInは、世界最大級のビジネス特化型SNSであり、専門職やハイクラス層、グローバル人材へのリーチに強みを持つ媒体です。動画や社員インタビューを組み合わせて職場のリアルな熱量を多角的に伝えることができ、プロフェッショナルな企業ブランディングを構築するのに適しています。

ターゲットの職種や経歴、スキルに基づく精度の高い広告配信が可能なほか、経営層や社員個人の投稿による「ネットワーク効果」によって情報が広がるため、既存の採用チャネルでは出会えない転職潜在層へ効率的にアプローチできるのが魅力です。さらに、有料の採用プランを活用すれば候補者への直接的なスカウト送信も可能となり、情報発信からダイレクトソーシングまでを一気通貫で完結させられるのが大きなメリットです。

Facebook

Facebookは、実名制による信頼感と、30代から50代以上の幅広い層に圧倒的なリーチ力を持つメディアです。企業ページでの定期的な情報発信はもちろん、写真や動画、ライブ配信機能を活用することで、テキストだけでは伝わりにくい社風やイベントの盛り上がりを「等身大の温度感」で伝えられるのが特徴です。

精度の高いターゲティング広告を利用すれば、地域や年齢、興味関心に基づいて特定の層へピンポイントに情報を届けられるため、地方採用や特定のコミュニティを狙った広報にも高い効果を発揮します。ビジネスSNSの中ではユーザーとの心理的距離が比較的近く、双方向のやり取りが生まれやすい環境であるため、コメント欄での交流やグループ機能を活用したファン形成を通じて、中長期的に自社への親近感を醸成していく運用に向いています。

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採用広報の媒体選びで失敗しないために

媒体選びで失敗しないためのポイントは、候補者が今どの検討フェーズにいるのかを意識したコミュニケーション設計にあります。
認知度が低いフェーズであれば、まずはSNSで「発見」される機会を増やし、検討度が高いフェーズであれば、オウンドメディアやビジネスSNSで「確信」を持ってもらうための情報を厚くする必要があります。

また、運用リソースとの兼ね合いも重要です。全ての媒体を完璧に更新しようとせず、核となる「情報の貯蔵庫(ストック)」を一つ決め、他の媒体はそこへ繋ぐための「入り口」と定義して使い分けましょう。ターゲットが日常的にどのプラットフォームで仕事の情報を得ているかを逆算し、最適なメディアの組み合わせを選ぶことが、採用成功への近道となります。

採用広報の最新トレンド

採用広報の効果を高めるためには、他社や求職者の動向を知ることも重要です。ここでは、採用広報の最新トレンドを3つご紹介します。

1.SNSの重要性が高まっている

株式会社リソースクリエイションの調査によると、転職活動を行う20代の約9割がSNSで社名を検索しています。

なかでもInstagramの利用率が高く、採用サイトだけではわからない社風や働くイメージをチェックしているようです。

また、求職者の約9割が「企業のSNSアカウントは必要」と回答しているため、近年の採用広報においてSNSの活用は必須といえるでしょう。

引用:転職活動におけるSNS利用の実態調査

2.動画・音声コンテンツなど手法が多様化している

従来の採用広報はブログやイベントが主流でしたが、最近は採用動画や音声コンテンツを通じて広報活動する企業が増えています。

採用動画は、文章だけでは伝わりにくい企業の魅力やリアルな雰囲気を伝えられるうえに、視覚的なインパクトを残せるためブランディングとしても効果的です。
【関連記事】採用動画の最新トレンド

Podcast(ポッドキャスト)などの音声コンテンツは、導入企業こそまだまだ少ないものの、「ながら聴き」で効率よく意欲的に情報収集している優秀層にリーチできる可能性があります。

3.エンジニアに特化した「技術広報」が注目されている

近年では、自社のシステムや技術などの情報発信に特化した「技術広報」を行う企業が増えています。

IT市場の拡大・労働人口の減少によってエンジニアの採用競争が激化している今、優秀なエンジニアを採用するためには技術に特化した採用広報が必須です。

技術広報の手法や事例は以下の記事で紹介していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【関連記事】技術広報とは?

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採用広報を成功させる3つのポイント

ここまで、採用広報ではターゲットの明確化、適切な媒体の選択、PDCAサイクルによる効果検証が大事だと説明しましたが、他にも成功のコツがあります。

次の3点を押さえて、さらに採用成功する確率を高めましょう。

1.目的にあったコンテンツを発信する

前述の「採用広報の進め方」でも触れましたが、採用広報を成功させるためには「何のために、誰に向けて情報発信するか」が重要です。

闇雲にコンテンツを企画するのではなく、以下のように「自社の採用課題を解決できるコンテンツ」を中心に発信しましょう。

認知度を上げて応募数を増やしたい
→ミッション、事業内容、採用競合と比較したときの強みや特徴 など

企業理解を深めて早期離職を防ぎたい(知名度はあるため母集団形成には困っていない)
→社員インタビュー、福利厚生・研修制度・キャリアパスの紹介 など

採用サイトの具体的なコンテンツ例は、こちらで詳しく解説しています。ぜひあわせてご確認ください。
【関連記事】採用サイトの効果的なコンテンツとは?

2.企業の存在目的・社会的意義を伝える

ウォンテッドリー株式会社が独自に行った調査によると、近年では「パーパス=企業の存在目的や社会的意義」を重視する求職者が増えています。

そのため、「何のために(ミッション)、どのようなゴールを目指しているか(ビジョン)」を積極的に発信していくことが重要です。

実際に株式会社アンドパッド様では、ミッションへの共感を重視した採用広報を行ったことで応募数が2倍に増加しています。同社の具体的な施策はこちらの記事で紹介していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【関連記事】採用広報の加速でエントリー数が2倍に! アンドパッドが語る共感採用の本質

3.現場の社員を巻き込む

採用担当者だけでコンテンツを考えてしまうと、発信内容が表面的で、リアリティに欠けてしまう恐れがあります。

そのため、さまざまな部署・年代の社員インタビューを掲載したり、現場社員に記事作成を依頼したりすることで、リアルかつ仕事の魅力が最大限に伝わる採用広報を目指しましょう。

ただし、他部署の社員に快く協力してもらうためには、採用広報の目的・意義を伝え、協力してくれた社員へのお礼・成果の共有が大切です。

株式会社マネーフォワード様は社員を巻き込んだ採用広報に成功しています。同社の具体的な施策はこちらの記事で紹介していますので、ぜひあわせてご確認ください。
【関連記事】マネーフォワードが語る採用広報の本質と体制の作り方

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採用広報で成果をあげている企業事例12選

実際に採用広報で成果を上げている企業事例を紹介します。
【関連記事】採用広報の上手い企業9選

1.and factory株式会社

and factory株式会社は、母集団形成だけでなく選考中の意向上げも目的として採用広報しています。

会社の想いや社風に共感してもらえることを重視しており、選考中の候補者へ社員インタビュー記事を送ることで企業理解度と志望度の向上に成功。

エージェントとのコミュニケーションにおいても、採用広報記事を活用することで、自社が求める人物像の解像度を上げることに成功しています。

以下の資料では、and factory株式会社が成果をだしたサービス「Wantedly」の特徴をまとめていますので、あわせてご覧ください。

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2株式会社Donuts

株式会社Donutsは、認知度向上と母集団形成を目的に採用広報を開始。従来の母集団形成はエージェントに頼っていたため、採用広報によってコスト削減も図っています。

Wantedlyのストーリーでは、週1本のペースで「人」を切り口としたコンテンツを中心に投稿。採用したいポジションから逆算して、取材する人材や情報を決めています。

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3株式会社マネーフォワード

金融サービスを個人向け法人向け双方に展開している株式会社マネーフォワード。同社では公式のnoteとWantedlyのストーリーを運用しており、「ファンづくり」をミッションとして様々なコンテンツを発信しています。

実際に応募した候補者の多くが記事を見ており、記事を通してマネーフォワードを好きになった候補者もいたりと、採用活動の成功に貢献しています。

▶︎マネーフォワードの採用広報をまとめたレポートはこちら

4株式会社メルカリ

メルカリ 採用広報

URL:https://mercan.mercari.com/

フリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運用をしている株式会社メルカリは、メルカンというオウンドメディアを運営。

メルカンでは、さまざまな職種の「メルカリではたらく中の人」の情報を発信し、転職潜在層のファン化に成功。

ターゲットが何に価値を求め、どこに惹かれるのかを的確に捉え、企業が目指す姿をしっかりと伝えていることが採用広報の成功につながっています。

5株式会社Gunosy

グノシー 採用広報

WantedlyストーリーURL:https://www.wantedly.com/companies/gunosy/feed

情報キュレーションサービスを手掛ける株式会社Gunosyは、Wantedlyで採用に関する内容だけでなく、社内の忘年会の様子などプライベートな部分も積極的に発信。リアルな会社内の雰囲気をそのまま伝えることで、ミスマッチを軽減しています。

6サイボウズ株式会社

サイボウズ 採用広報

URL:https://cybozushiki.cybozu.co.jp/

グループウェアの開発・販売・運用を行うサイボウズ株式会社では、サイボウズ式というオウンドメディアを運用しています。

社員や風土、働き方などにスポットを当てた記事だけでなく、対談や漫画、コラムなどコンテンツがとても豊富なのが特徴。

採用目的だけでなく、サイボウズ株式会社自体へのファン獲得に成功しています。コンテンツの質が高く、オウンドメディアの成功事例として注目を集めています。

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7株式会社スペースマーケット

スペースマーケット 採用広報

URL:https://blog.spacemarket.com/

株式会社スペースマーケットでは、エンジニアとデザイナーによる開発ブログを運用しています。これにより応募者数は約3倍、エンジニア・デザイナーの定着率は100%を達成。

エンジニア自らが、経験や企業カルチャーを発信しているので転職者の入社後のギャップが生じにくくなり、高い定着率に繋がっています。

8ナイル株式会社

URL:https://r-blog.nyle.co.jp/

ナイル株式会社は、採用活動に特化したオウンドメディア「ナイルのかだん」を運用しています。

その中で、「組織」「ヒト」「イベントや制度」「日常」とカテゴリ分けされた情報をコンテンツとして配信することで、企業理解を深めることに成功。入社3ヶ月以内の離職率の大幅低下を実現しています。

候補者視点で考える“本質志向”の採用広報とは|FUZE2021【Event Report】

9ベルフェイス株式会社

ベルフェイス 採用広報

新卒採用ブログURL:https://www.wantedly.com/stories/s/new_graduate
中途採用ブログURL:https://www.wantedly.com/stories/s/mid_career

ベルフェイス株式会社は、オンライン営業システム「bellFace」の開発・販売を手掛けています。

採用広報では、新卒採用ブログ・中途採用ブログをWantedlyでそれぞれを運用することで、情報をターゲット別に的確に届けることに成功。

実際に働く人へのインタビューや新卒内定者へのインタビューが充実しているため、入社後のイメージが湧きやすくなっています。

10freee株式会社

freee 採用広報

URL:https://jobs.freee.co.jp/recruitblog/

クラウド会計ソフトfreeeの開発・運用を手掛けるfreee株式会社では、採用ブログを運用しています。freeeについて、新卒採用者向け、中途採用者向け、イベント情報などカテゴリ分けされたコンテンツを発信。新規事業の始まったきっかけや、乗り越えた困難、達成できたことをストーリーとして伝えることで、企業としての想いや熱量を伝え、ファン化に繋げています。

11株式会社BAKE

BAKE 採用広報

URL:https://bake-jp.com/magazine

お菓子の企画・製造・販売を行う株式会社BAKEは、THE BAKE MAGAZINというオウンドメディアを運営しています。

メディア内では事業紹介だけでなく、中で働く人の想いや、現場のリアル、企業ミッションを投影させたコンテンツを配信。

転職潜在層が興味を持ちそうなトピックにフォーカスしてコンテンツを発信し、ファン化に成功しています。

12LINE株式会社

LINE 採用広報

URL:https://note.com/aotatsutomu

LINE株式会社の人事を担当する青田努さんのnoteです。LINE株式会社の仕事ではなく、青田努さんが「人事」や「採用」に関するトピックを積極的に情報発信しています。

青田努さんが情報を発信することで、ファン化に成功し、LINE株式会社への入社希望者が続出。LINE株式会社は、各個人が最大限能力を発揮できることから、優秀な人材からの注目を集めています。

まとめ

採用活動が激化する中、採用広報は欠かせない施策です。中長期的に取り組めば必ず効果の出る施策ですので、本記事の情報や事例を参考にぜひ取り組んでみてください。

以下では、実際に採用広報に注力している2社の「最も効果のあったコンテンツ」を紹介しています。採用広報を成功させたい方は必読の内容です。ぜひ一度確認してみてください。

▶︎ 採用広報の工数を劇的に減らすAI×採用広報【プロンプト配布あり】

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