採用プロセスとは?一般的な工程と課題別の改善策

企業にあった人材を採用するには、採用計画の策定から求人募集・選考・入社といった採用プロセスを最適化する必要があります。

優秀な人材からの応募が少ない、内定辞退が多い、入社後にミスマッチが起きているなど、何かしら課題を抱えているときは採用プロセスの改善が必須です。

今回は採用プロセスに潜む課題の見つけ方から改善方法、他社の成功事例まで解説します。

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採用プロセスとは

採用プロセスとは採用活動全体の流れを指します。採用活動を行う目的の明確化から入社まで、一連の採用活動をフロー化させたものが採用プロセスです。

採用担当者は事前に策定した採用プロセスにのっとって、採用活動に従事していきます。

新卒採用と中途採用のプロセスの違い

新卒採用は中途採用と異なり、採用広報のタイミングや選考開始時期がある程度決まっています。年度によって異なる場合もありますが、現在は大学3年生3月1日から広報活動が解禁、大学4年生の6月1日から採用活動が解禁というスケジュールが政府によって定められています。

企業は次年度の新卒採用スケジュールを確認しつつ、インターンシップを活用して早期に学生にアプローチしたり、SNSを充実化させてブランディングを活発化させたりなど、学生の行動にあわせて採用プロセスの策定が必要です。

一方、中途採用では募集開始時期などに決まりがなく、通年採用が可能です。企業のタイミングで採用活動に注力できるため、新卒採用と違って自由に採用プロセスを策定できます。

ただ中途採用の場合、職種や業界によって採用難易度が大きく異なるため、緻密な採用戦略の立案が必要になるでしょう。

【参考】新卒採用スケジュールの組み方|採用解禁前に必要な5つの準備を解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/newgrads_schedule/

一般的な採用プロセス

採用プロセスは一般的に、採用計画の策定・求人募集・説明会・選考・入社の流れで構成されています。

中途採用の場合は説明会ではなくカジュアル面談を取り入れるなど、プロセスの構築方法は自由です。

一般的な採用プロセスを軸にしながら、企業に最適なプロセスを組み立ててみてください。

1.採用計画策定

企業の事業計画に基づいた採用計画の策定をはじめに行いましょう。

企業のビジョン達成や課題解決をするためにはどのような人材を、どれだけの人数、いつまでに採用する必要があるのかなど採用目的を明確にしていきます。

採用計画によって採用すべきターゲットや採用手法は異なってくるため、数字を用いて具体的に計画を立てるようにしましょう。

採用計画の策定が完了したら、ターゲットの人物像を明らかにしていきます。必要な経験やスキル、価値観などパーソナルな部分まで言語化しましょう。入社後のミスマッチを軽減させるためにも、求める人物像の明確化は欠かせません。

【参考】採用計画の正しい立て方|採用に失敗しないための6ステップを解説https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/plan/

2.求人募集

求人募集において大事なのは、採用ターゲットとなる人材からの応募を募ることです。募集手法は求人媒体への掲載や人材紹介会社の利用、ダイレクトスカウトなどがありますが、それぞれ特性が異なります。

たとえばエンジニアやデザイナーなど専門的なスキルをもつ人材を採用したい場合、求人媒体に掲載して応募を待つだけでは採用成功できない可能性が高いです。

なぜなら優秀な人材はそもそも採用市場に少なく、ダイレクトスカウトを通じて企業に引き抜かれる場合が多いからです。

また価値観や人柄を重視して採用したい場合は、企業の魅力を伝える採用広報の力も必要になってきます。

ビジネスSNSを活用してブランディングに注力したり、気になる候補者に直接スカウトを送って声をかけたりした方がマッチ度の高い方と出会える可能性があります。

採用ターゲットにあった採用手法で募集できるように、求人媒体などのサービス選定も慎重に行いましょう。

【参考】ダイレクトリクルーティングとは?新卒・中途17サービスを比較
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/directscout_comparison/

3.企業説明会・セミナー

選考をはじめる前に、求職者に企業のことを知ってもらう、興味を持ってもらうために開催するのが企業説明会やセミナーです。企業理念やビジョン、仕事内容や仕事のやりがい、働いているメンバーの雰囲気など、さまざまな角度で伝えられます。

とくに新卒採用では大手就職情報サイトで合同説明会が開かれるため、外部のイベントに参加するのも方法の1つでしょう。そのほかWantedlyなどのビジネスSNSを通じて、オンライン説明会を開催する企業も増えています。

4.選考・面接

求職者からの応募を獲得したら書類選考・面接と選考を進めていきます。

書類選考は新卒採用の場合は履歴書やエントリーシート、中途採用では履歴書、職務経歴書、クリエイティブ職ならポートフォリオをもとに判断を進めるのが大半です。

書類選考後、一般的には1〜3回面接を行う企業が多いです。面接時はミスマッチを防ぐためにも採用担当者だけでなく現場メンバーに面接に参加してもらい、数を重ねて候補者を判断すると良いでしょう。新卒一括採用を行う企業では集団面接やグループワークを取り入れる企業もあります。

選考途中で筆記試験やWeb適正テストを取り入れる企業も多々見られます。たとえばエンジニア採用で技術力を見極めるためにコーディングテストを実施したり、企業風土との相性を探るために適性テストを取り入れたりすることで、判断材料を増やせるメリットがあります。

また昨今ではオンラインによる選考が定常化しつつあります。最終面接だけは直接対面して判断する企業もあるようですが、時代の変革にあわせてオンライン選考の基盤は整えておくと良いでしょう。

【参考】新卒・中途別、採用面接評価シートの作り方と6つのコツ|サンプル有
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/interview_sheet/

5.内定・入社フォロー

採用活動は内定を出したら終わりではありません。内定承諾までのフォロー、そして入社後に社員が活き活きと働けるようにサポートを行いましょう。でないと内定辞退されてしまったり、早期退職につながってしまったりする恐れがあります。

内定後は定期的に連絡を取ったり、入社意欲を高めるために面談の機会を設けたりして、フォローをしていきましょう。新卒採用では社員や内定者同士の交流会、内定者アルバイトの実施など人同士の交流をメインにフォローアップが主流です。

入社後フォローでは組織内にメンター制度を構築したり、不安がないかヒアリングする機会を設けたり、体制を整えることが必要になります。

【参考】内定辞退防止に繋がる5つの取り組み|中途・新卒別の防止策を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/decline_prevention/

採用課題から考える採用プロセスの改善方法

採用プロセスのどの工程を改善すべきかは、自社の抱える採用課題から考えるとよいでしょう。採用課題別に、採用プロセスの問題点と改善方法を解説していきます。

1.応募が集まらない

応募が集まらず、母集団形成に苦戦している場合は「求人募集」の工程に問題があります。企業の魅力が十分に伝わっていない可能性が高いため、求人広告の掲載内容や利用媒体を見直してみましょう

応募が集まらない原因や対策方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご確認ください。

【参考】求人に応募が来ない5つの原因|対策・書き方・成功事例を徹底解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/entry_point/

2.自社にマッチした人材と出会えない

応募は一定数集まるものの、自社にマッチした人材となかなか出会えないという場合も「求人募集」の工程に問題があります。

求職者からの応募を「待つ」従来の採用手法では、なかなか理想の人材とは出会えません。企業側から求職者へ直接アプローチする「攻め」の採用手法である「ダイレクトリクルーティング」を活用してみましょう

ダイレクトリクルーティングのサービスはいくつかありますが、Wantedlyならミッションに共感する人材やカルチャーフィットした人材の採用が可能です。Wantedly上でブログを投稿できるため、リアルな企業情報を自由に発信できます。

Wantedlyでできることや具体的な料金は以下のサービス資料にまとめていますので、ぜひ一度確認してみてください。

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3.内定辞退率が高い

内定辞退率の高さに悩まされている場合は、「内定・入社フォロー」の工程に問題があります。

内定辞退を減らすためには、候補者と信頼関係を築き、入社に対する不安を払拭することが重要です。候補者を無理に説得したり、自社のマイナス面を隠したりするのは早期離職の要因となるため注意しましょう。

とくに新卒採用では、内定から入社までの期間が長いため内定者フォローが非常に重要です。定期的に面談やイベントを開催し、積極的なアフターフォローを行いましょう。

【参考】内定承諾率を上げるには?採用担当が実践すべき改善策を紹介
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/offer_acceptance_rate/

4.ミスマッチによる早期離職が多い

早期離職率の高さに悩まされている場合は、「企業説明会・セミナー」〜「選考・面接」の工程に問題があります。

ミスマッチが生じる原因は、企業と候補者の「相互理解」ができていないことです。採用サイト・企業説明会では積極的に企業情報を開示し、面接での質問内容・採用基準を見直すことで選考の精度を高めましょう。

ミスマッチの防止策や社員定着化のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご確認ください。

【参考】採用ミスマッチの防止策|原因・定着化のコツ・事例も解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/mismatch/

5.採用単価が高い

採用単価の高さや費用対効果の低さに悩まされている場合は、「採用計画策定」の工程に問題があります。採用手法を見直し、コストパフォーマンスの高い採用を実現しましょう。

たとえば近年では、人材紹介よりも成果報酬が低くてコストを抑えやすい「ダイレクトリクルーティング」や、SNSを通じて求職者へアプローチする「SNS採用(ソーシャルリクルーティング)」が人気です。

採用手法は複数あり、それぞれメリット・デメリットが異なります。1つの手法に頼るのではなく、2〜3つの手法を組み合わせるとよいでしょう。

【参考】採用手法9選を徹底比較|選び方やトレンドも紹介【図表・事例つき】
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/method/

【参考】採用コストの平均相場は?採用単価の削減ポイントを解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/unit_price/

採用プロセスを最適化・効率化する6つのポイント

前章では、現状の採用課題から考える採用プロセスの改善方法を解説しました。ここでは、より採用プロセスを最適化し、効率的な採用活動を実現するためのポイントを6つご紹介します。

1.採用ターゲット・人物像を明確化する

企業が採用したい人物を見直しましょう。性別・年齢・経験スキル・価値観や考え方・望む働き方など、くっきりと人物像が浮かぶまでペルソナを作り込んでください。

人物像が曖昧だと面接官によって判断が異なってしまったり、効果的なアプローチができていなかったりなど、機会損失を生んでしまう場合があります。

ターゲットを明確にすれば、採用市場でどんな動きをしているのか、どんなアプローチ方法が効果的なのか見えてきてPDCAも回しやすくなるでしょう。

見直す際は採用担当者だけではなく、現場社員を巻き込んで一緒にペルソナを作り込むと良いです。

【参考】採用ペルソナとは?簡単な作り方を新卒・中途別に徹底解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/persona/

2.採用プロセスを社内に周知する

採用プロセスは経営者や採用担当者の間だけでなく、社内全体に周知させましょう。

採用は企業成長に直結する大事な施策の1つ。そして採用活動は現場社員の協力が必要不可欠です。協力を仰ぐ際、社員が無関心・採用目的を把握していない状況になってしまうと、採用活動が鈍化してしまいます。

そのため採用活動は社内全体へ周知し、全社員で採用を行える体制づくりを心がけましょう。

3.カジュアル面談を導入する

通常、応募から内定までの選考フローは「応募→書類選考→面接(複数回)→内定」が一般的です。しかし、選考前に「カジュアル面談」を実施すれば、企業と候補者の相互理解が深まり、ミスマッチ防止や動機づけにつながります。

カジュアル面談では、企業が候補者に対して一方的に質問する面接とは異なり、お互いに知りたいことをフランクに質問できます。また、面接のような合否判定もないため、候補者のキャリア観を本音ベースで聞けるのがメリットです。ミスマッチや意向上げに悩まされている方は、ぜひカジュアル面談を導入してみましょう。

Wantedlyでは、カジュアル面談の運用に悩む方々のために、カジュアル面談で必ず知っておくべき知識や失敗しないための方法などのノウハウを1つの資料にわかりやすくまとめました。ぜひ一度確認してみてください。

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【参考】カジュアル面談とは?進め方や効果的な面談のコツを解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/casual_interview/

4.採用管理システムを導入する

採用活動がうまくいかない原因に、リソース不足が考えられます。採用担当者は採用媒体の選定・応募者対応・入社者のフォローなど業務内容が幅広く膨大です。手が回りきらず、採用に注力しづらい環境になっている可能性もあります。

その際には採用担当者が本来1番注力すべき業務に時間をかけられるように、業務効率化を目的とした採用管理システムを導入しましょう。応募者を一括で管理できたり、歩留まりを数値化してくれたりなど、採用活動をサポートする機能がそろっています。

【参考】採用管理システム12選|新卒・中途別のオススメや選び方を解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/recruitment_management/

5.採用代行サービスを取り入れる

人的リソースが足りず、運用に手が回らないときは採用代行サービスを取り入れましょう。採用代行サービスはターゲット選定から相談に乗ってくれるコンサルティングタイプや応募者選定や面接設定などの業務サポートタイプなどさまざまで、企業の課題にあわせて対応してくれます。

手が回らない一部分を代行するだけでも、採用プロセスが改善し成果を生み出せることも大いにあります。積極的に活用してみてください。

【参考】採用代行(RPO)とは? 費用感から注意すべきポイントまで徹底解説
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/rpo/

6.入社後のフォロー体制を強化する

採用は内定を出したら終わりではありません。採用後のミスマッチを防ぎ、入社者が活き活きと働けるように入社後フォローも力を入れましょう。

業務内容のキャッチアップをサポートできる体制はあるか、人間関係に困っていることはないか、不安に感じていることはないかなど、入社者の精神部分のサポートが重要です。

今一度、社内体制の見直しを行い、内定者に胸を張って良い会社だ、と伝えられるように都度改善を行いましょう。

採用プロセス改善による成功事例3社

採用プロセス改善によって採用成功をした企業を3社紹介します。

今回紹介する3社が採用活動で1番重視したのは共感採用です。

求人募集によって母集団形成する段階でも、実際に面接を行う段階でも、共感を軸に採用できるかどうかは、企業にあった人材を採用する大きなポイントになります。

1.Dreamly Ltd

香川県でIT事業を展開するDreamly。採用活動を行うも入社後にミスマッチが生まれ、人材の流出を招いてしまう課題がありました。

ミスマッチの要因を分析したところ、当時は設立2年目だったこともあり裁量や自由度はありつつも、制度が整いきっていなかったり、アクセスが悪かったりなど、環境面に残っているネガティブ要素が正しく伝わっていなかったのではないかと仮定できました。

つまり入社前に抱いていた理想と入社してからの現実に大きなギャップが生じ、離職につながってしまっていたのです。

同社は課題を解決するため、採用プロセスの見直しを実施。価値観や働き方のマッチ度を上げるために、選考フェーズでカジュアル面談の導入を行いました。

カジュアル面談時にはネガティブな要素もすべて明らかにしたうえで、背伸びしない面談を心がけたといいます。結果、フロントエンドエンジニア2名の採用に成功しました。

Wantedlyでは、とりあえず話せるライトなカジュアル面談を簡単に設定できます。同社もカジュアル面談は面接の堅苦しさを取り除き、採用担当者と求職者の間で本音に近い対話ができたことも採用成功の要因の1つではないかと考えているといいます。

価値観の相違に課題を抱えている採用担当者は、Wantedlyの活用を視野に入れてみてください。

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2.メトロエンジン株式会社

東京都で機械学習を活用した宿泊施設向け価格設定ツールの提供を行っているメトロエンジン株式会社では、事業拡大に伴う人員不足が課題となっていました。

そこでスカウトメールとカジュアル面談を活用したところ3名の採用に成功。

同社では肩肘をはらずに質問でき相互理解が早いカジュアル面談の特徴に注目しています。その理由は自社の知名度が低いと分析しているため、ざっくばらんに話ができるカジュアル面談が関心や共感をもたらすと考えているからです。

スカウトメールを送信した段階では同社を知らなかった人材も、カジュアル面談で興味を持ち、選考・内定につながったといいます。

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3.株式会社スリーシェイク

東京都でIT・ウェブサービス事業を展開する株式会社スリーシェイクはWantedlyでエンジニア30名以上の採用に成功しています。

同社ではカジュアル面談を複数のスタッフとの雑談に馴染めるかなど人材のパーソナルな部分を見るために利用。

カジュアル面談をカルチャーフィットする人材の見極めに活用しているスリーシェイクは社内メンバーのほとんどをWantedly経由で採用しているそうです。共感を重視するWantedlyとカジュアル面談の組みあわせが多数のエンジニア採用を支えています。

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まとめ

今回は採用プロセスについて解説しました。採用活動では企業側の視点からの採用プロセスである「募集→応募→選考→内定・入社」の改善を候補者側の視点から考えるのが重要です。

「企業を知る」「企業に共感する」「応募する」「内定・入社する」のどの過程で課題が生じているのか分析し、解決策を考える必要があります。

中でも共感を獲得するプロセスで効果的な役割を果たすカジュアル面談も導入を検討してみましょう。

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